現代を発掘する人 [日記]
その昔、某美術系の学校の、赤瀬川源平さんによる考現学教室というところに通っていました。
考現学とは、wikiによると『現代の社会現象を場所・時間を定めて組織的に調査・研究し、世相や風俗を分析・解説しようとする学問。考古学をもじってつくられた造語、モデルノロジー』。
今和次郎さんという先生が始められた学問なのですが、今和次郎さんはももともと民俗や建築に関する研究を行っていた人のようで、後に関東大震災後に建ち始めたバラック建築をスケッチし始めたことから、都市の風俗や、その時代の生活様式まで観察を始め、それが考現学にいたったということのようです。
「考古学」に対して「考現学」といったらわかりやすいでしょうか。
古くを発掘するのではなく、現代を発掘するという感じかと思います。
その考現学を、およそ30年前に学んだ私ですが、新橋はパナソニック汐留ミュージアムで「今和次郎採集講義 展」が開催されていると知って、いそいそと出かけていきました。
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/12/120114/
そのおよそ30年前の考現学教室では、自分たちでも現代を発掘しようと街に出て観察をするということをしました。
例えば、まず電車に乗ると、どの座席からふさがっていくか、とか。いまほかをちょっと思いつかないですが、そんなことを調べに街に出ていました。
今和次郎さんの調べでは、中学生の洋服の破れ箇所はどこかとか。女性の結髪調べとか、茶碗の欠けている箇所調べとか、そんなものがあります。
何が面白いのかと言われればそれまでなのですが、日常の生活のなかで、当たり前なことなんだけど改めて見てみると、「そうかこんなことがあるのか」と発見させられる、そんな面白みがあると思います。
今和次郎さんについては、私の勉強不足。この展覧会で初めて知ったようなものなのですが、民家を見て歩くということを、考現学を始める前にされていたのでした。全国津々浦々の民家を見て歩いて、スケッチして採集しています。
民家を見て、そこで生活も見る、考察する、というようなことを繰り返していたようです。
民家の間取りを書いたものなどもあって、それがなかなか面白い。歴史に残っている出来事を知るより、昔の家の間取りを見たほうが人々の生活というのはわかるものです。
いまとなっては貴重な資料だと思いました。
そしてこの時期だからこそ、ありがたい資料となったのは、関東大震災後の東京の建築をスケッチしたものではないかと思います。
銀座のバラック建設のスケッチを見ると、人々の復興へ向けるエネルギーを感じますし、バイタリティのある日本人を感じます。
いや、日本人てばこれだけ頑張ってきているんだと。
写真や文献だけでなく、人の手によるスケッチというのは、人に語りかけるものがあると感じました。
面白かったです。
何にもなかった汐留も、ずいぶんと変わりましたね~。
おしまい。
考現学とは、wikiによると『現代の社会現象を場所・時間を定めて組織的に調査・研究し、世相や風俗を分析・解説しようとする学問。考古学をもじってつくられた造語、モデルノロジー』。
今和次郎さんという先生が始められた学問なのですが、今和次郎さんはももともと民俗や建築に関する研究を行っていた人のようで、後に関東大震災後に建ち始めたバラック建築をスケッチし始めたことから、都市の風俗や、その時代の生活様式まで観察を始め、それが考現学にいたったということのようです。
「考古学」に対して「考現学」といったらわかりやすいでしょうか。
古くを発掘するのではなく、現代を発掘するという感じかと思います。
その考現学を、およそ30年前に学んだ私ですが、新橋はパナソニック汐留ミュージアムで「今和次郎採集講義 展」が開催されていると知って、いそいそと出かけていきました。
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/12/120114/
そのおよそ30年前の考現学教室では、自分たちでも現代を発掘しようと街に出て観察をするということをしました。
例えば、まず電車に乗ると、どの座席からふさがっていくか、とか。いまほかをちょっと思いつかないですが、そんなことを調べに街に出ていました。
今和次郎さんの調べでは、中学生の洋服の破れ箇所はどこかとか。女性の結髪調べとか、茶碗の欠けている箇所調べとか、そんなものがあります。
何が面白いのかと言われればそれまでなのですが、日常の生活のなかで、当たり前なことなんだけど改めて見てみると、「そうかこんなことがあるのか」と発見させられる、そんな面白みがあると思います。
今和次郎さんについては、私の勉強不足。この展覧会で初めて知ったようなものなのですが、民家を見て歩くということを、考現学を始める前にされていたのでした。全国津々浦々の民家を見て歩いて、スケッチして採集しています。
民家を見て、そこで生活も見る、考察する、というようなことを繰り返していたようです。
民家の間取りを書いたものなどもあって、それがなかなか面白い。歴史に残っている出来事を知るより、昔の家の間取りを見たほうが人々の生活というのはわかるものです。
いまとなっては貴重な資料だと思いました。
そしてこの時期だからこそ、ありがたい資料となったのは、関東大震災後の東京の建築をスケッチしたものではないかと思います。
銀座のバラック建設のスケッチを見ると、人々の復興へ向けるエネルギーを感じますし、バイタリティのある日本人を感じます。
いや、日本人てばこれだけ頑張ってきているんだと。
写真や文献だけでなく、人の手によるスケッチというのは、人に語りかけるものがあると感じました。
面白かったです。
何にもなかった汐留も、ずいぶんと変わりましたね~。
おしまい。
あ〜、懐かしいお名前...
赤瀬川源平さん、えーと、何でしたっけ?
...トマソン!(笑)
へぇ〜、汐留ですか^^
タイミングがあえば寄ってみたいです。
by nakasama (2012-02-24 10:43)
コメント...記事にして頂き恐縮です!
ソネってこういうことがたまにありますよね?
私も経験ありです。
(無責任に放置しちゃいました^^;)
汐留は新しくなってオープン直後に仕事がらみで1度行ったきりです。また色々と変わってるんでしょうね?
先週はそろそろ空いたかな?と辻堂駅前を見て来ましたが...ほんっと浦島太郎な気分です。(イ○ンはどこも似たような作りだけど〜湘南マルシェが気になってまして...^^;)
by nakasama (2012-02-28 10:26)
こっちからは入りましたね〜?
何故かしら???
by nakasama (2012-02-28 10:27)