9月の読書 [本の感想]
D君の闘病中、何も手がつかず。
これほどまで人間の無力さを感じない日々はなかったです。
病気のD君を目の前にして、何もできない。ただ撫でてあげたり、声をかけてあげたり…。だけど、それもうっとうしそうな感じのD君…無力だわ~。
とりあえず寄り添っていようと、そういう風に過ごしていましたが、、、。
そんなわけで、D君の闘病中はそーっと本を読んでいました。
しかし、これはこんなときに読む本じゃあないだろう…という本であります、はい…^^;
精神科医である片田珠美氏が、「秋葉原無差別殺傷事件」をはじめとした無差別殺人を起こした犯人の心を分析した本。
よくぞ、こんな難しいことに手をつけたものだ、と思った。何というか、最終的には犯人をどうこうしようと思っても、どうにもならないという無力さを覚えるからだ。
アメリカの犯罪学者、レヴォンとフォックスという人が「大量殺人の心理・社会的分析」の中で大量殺人を引き起こす要因を挙げているものがあるというのだが、それによると。。。
(A)素因
①長期間にわたる欲求不満
②他責的傾向
(B)促進要因
③破滅的な喪失
④外部のきっかけ
(C)容易にする要因
⑤社会的、心理的な孤立
⑥大量破壊のための武器の入手
これら6つが出揃うと、どかーんと犯罪を犯す可能性が高くなるということだ。
なかでも「他責的」であるというのは、誰にでも起こり得ることだから、無視することはできないと思った。
要するに、自分で責任を持てない…持ちたくない…、何でも人のせいにする。
モンスターペアレンツが増えているというのも、他責的であることが要因だと思われるので、そういう傾向が高まっていると思わざるを得ない。家庭の影響は無視できないということだ。家庭環境や教育、躾という側面はかなりの影響を与えているといえるんだろう。
まあ、私があーだこーだと言ってもしょうがないので、この本を読んでいただければいいと思う。
子を持つ親の必読本(?)
ちなみに最後に、「わが子を殺戮者にしないためにやってはいけない十か条」というものが書かれている。「過度の期待」とか、「母子密着」とか、「過保護・過干渉」とかとか…。
あとは、自分が描いている自分と、実際の自分というギャップを上手に埋められるようになれば、問題は少なくなるんだろうな…と思った。
お年寄りが短気になったり、怒りっぽくなるというのも、そのギャップをうまく埋められないところからきているんだろうなと思うし。。。頭がうまく働かない、体が動かないというのをちゃんと受け入れなくてはいけないということなんだろうね。
…むむ…なんだか話がそれましたが…^^;
それからこんな本も読んだ。
これは「鈍感な男たちへの警告本」という感じかなあ(笑)
筆者は斉藤学氏という、ずっと機能不全の家族についての問題に取り組んでいる人なので、人間関係の観察はなかなかなものではあると思う。おそらく、カウンセリングなど臨床をしているから、机上の思考とは違う部分があるんだろう。
本の内容はというと、夫と妻の思いのズレや、なんでうまくいかないのか…をかなりかみ砕いて書いている。
思うに、男性が書いた男性のための警告本になっているから、男性も抵抗なく読めるのではないかなと思うのだけれど…読まないだろうなあ^^;
男の人ってこの手の本は読まないんだよね~。絶対「うちは関係ない」と思うだろうからなあ。
ある意味でおめでたいんだ。
比較的、若い男性は読むかもしれないけれど…。うちの夫T君は「何を言っているんだ」と一蹴するタイプですわ~きっと。
「社会が変わらないと男は変わらない」と私は思っていますんで、そうそう簡単には変わらないだろうなあというのが実感。「男が変わらないと社会が変わらない」ともいえるんで、これまた悪しきスパイラルな感じでもあります。
そして、こんな本ばかり読んでいては精神衛生上よくないと思って、手に取ったのは片桐はいりさんの「グアテマラの弟」でした。再読。
パラパラとめくって、D君の様子を眺めながら読んでいました。
これがなんだか、心を落ち着かせるにはよい本だったんです。
何でだろうな~。
う~ん、大仰に言ってしまえば「生きていることの奇跡」を感じるからかと思ったり。
地球の反対側で生きて暮らす家族がいるっていう不思議があるからかなあ。
文章がよい、というのが前提にありますね。
さて、昨日はこんな本を手に入れました。
新訳本が出たというのを知って、早速買いました。
猫好きの人にはぜひとも読んで欲しい名作です。
まずはこれを読んでいましたが、、、。
ピートという名の猫が出てくるんですよね。
とっても愛らしい名前なので、これを読んだときは「猫を飼うことになったらピートと名づけよう」なんてT君と話をしていたんです。
でも結局、D君が来たとき、「ピートって感じじゃあないなあ」ということで、「ダンテ(D君)」と名づけたのでした。
アメリカンな猫ではなかったので^^; ダンテさんもノルウェーの人ではないけれど…何となくのイメージ。
獣医さんには「ダンさ~ん、ダンさ~ん」と呼ばれていて、どこぞの若旦那かと笑っていたんですけどね。
山下達郎さんも「夏への扉」というタイトルの曲を作っているんで、これも必聴であります。
ああ、なんとメリハリのない文章なんだろうかあ…。
だらだらと失礼いたしました。
そうそう、そして今日は久しぶりのクレイジーケンバンドのライヴに行きます。D君の闘病中、一つのライヴは諦めて友人に行ってもらったのですが、今日のライヴは行けることになってしまって…。
多少、これで心のリハビリをば…。
おしまい。
これほどまで人間の無力さを感じない日々はなかったです。
病気のD君を目の前にして、何もできない。ただ撫でてあげたり、声をかけてあげたり…。だけど、それもうっとうしそうな感じのD君…無力だわ~。
とりあえず寄り添っていようと、そういう風に過ごしていましたが、、、。
そんなわけで、D君の闘病中はそーっと本を読んでいました。
しかし、これはこんなときに読む本じゃあないだろう…という本であります、はい…^^;
精神科医である片田珠美氏が、「秋葉原無差別殺傷事件」をはじめとした無差別殺人を起こした犯人の心を分析した本。
よくぞ、こんな難しいことに手をつけたものだ、と思った。何というか、最終的には犯人をどうこうしようと思っても、どうにもならないという無力さを覚えるからだ。
アメリカの犯罪学者、レヴォンとフォックスという人が「大量殺人の心理・社会的分析」の中で大量殺人を引き起こす要因を挙げているものがあるというのだが、それによると。。。
(A)素因
①長期間にわたる欲求不満
②他責的傾向
(B)促進要因
③破滅的な喪失
④外部のきっかけ
(C)容易にする要因
⑤社会的、心理的な孤立
⑥大量破壊のための武器の入手
これら6つが出揃うと、どかーんと犯罪を犯す可能性が高くなるということだ。
なかでも「他責的」であるというのは、誰にでも起こり得ることだから、無視することはできないと思った。
要するに、自分で責任を持てない…持ちたくない…、何でも人のせいにする。
モンスターペアレンツが増えているというのも、他責的であることが要因だと思われるので、そういう傾向が高まっていると思わざるを得ない。家庭の影響は無視できないということだ。家庭環境や教育、躾という側面はかなりの影響を与えているといえるんだろう。
まあ、私があーだこーだと言ってもしょうがないので、この本を読んでいただければいいと思う。
子を持つ親の必読本(?)
ちなみに最後に、「わが子を殺戮者にしないためにやってはいけない十か条」というものが書かれている。「過度の期待」とか、「母子密着」とか、「過保護・過干渉」とかとか…。
あとは、自分が描いている自分と、実際の自分というギャップを上手に埋められるようになれば、問題は少なくなるんだろうな…と思った。
お年寄りが短気になったり、怒りっぽくなるというのも、そのギャップをうまく埋められないところからきているんだろうなと思うし。。。頭がうまく働かない、体が動かないというのをちゃんと受け入れなくてはいけないということなんだろうね。
…むむ…なんだか話がそれましたが…^^;
それからこんな本も読んだ。
「夫婦」という幻想-なぜ、結局いがみあってしまうのか (祥伝社新書172)
- 作者: 斎藤 学
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2009/08/26
- メディア: 新書
これは「鈍感な男たちへの警告本」という感じかなあ(笑)
筆者は斉藤学氏という、ずっと機能不全の家族についての問題に取り組んでいる人なので、人間関係の観察はなかなかなものではあると思う。おそらく、カウンセリングなど臨床をしているから、机上の思考とは違う部分があるんだろう。
本の内容はというと、夫と妻の思いのズレや、なんでうまくいかないのか…をかなりかみ砕いて書いている。
思うに、男性が書いた男性のための警告本になっているから、男性も抵抗なく読めるのではないかなと思うのだけれど…読まないだろうなあ^^;
男の人ってこの手の本は読まないんだよね~。絶対「うちは関係ない」と思うだろうからなあ。
ある意味でおめでたいんだ。
比較的、若い男性は読むかもしれないけれど…。うちの夫T君は「何を言っているんだ」と一蹴するタイプですわ~きっと。
「社会が変わらないと男は変わらない」と私は思っていますんで、そうそう簡単には変わらないだろうなあというのが実感。「男が変わらないと社会が変わらない」ともいえるんで、これまた悪しきスパイラルな感じでもあります。
そして、こんな本ばかり読んでいては精神衛生上よくないと思って、手に取ったのは片桐はいりさんの「グアテマラの弟」でした。再読。
パラパラとめくって、D君の様子を眺めながら読んでいました。
これがなんだか、心を落ち着かせるにはよい本だったんです。
何でだろうな~。
う~ん、大仰に言ってしまえば「生きていることの奇跡」を感じるからかと思ったり。
地球の反対側で生きて暮らす家族がいるっていう不思議があるからかなあ。
文章がよい、というのが前提にありますね。
さて、昨日はこんな本を手に入れました。
新訳本が出たというのを知って、早速買いました。
猫好きの人にはぜひとも読んで欲しい名作です。
まずはこれを読んでいましたが、、、。
ピートという名の猫が出てくるんですよね。
とっても愛らしい名前なので、これを読んだときは「猫を飼うことになったらピートと名づけよう」なんてT君と話をしていたんです。
でも結局、D君が来たとき、「ピートって感じじゃあないなあ」ということで、「ダンテ(D君)」と名づけたのでした。
アメリカンな猫ではなかったので^^; ダンテさんもノルウェーの人ではないけれど…何となくのイメージ。
獣医さんには「ダンさ~ん、ダンさ~ん」と呼ばれていて、どこぞの若旦那かと笑っていたんですけどね。
山下達郎さんも「夏への扉」というタイトルの曲を作っているんで、これも必聴であります。
ああ、なんとメリハリのない文章なんだろうかあ…。
だらだらと失礼いたしました。
そうそう、そして今日は久しぶりのクレイジーケンバンドのライヴに行きます。D君の闘病中、一つのライヴは諦めて友人に行ってもらったのですが、今日のライヴは行けることになってしまって…。
多少、これで心のリハビリをば…。
おしまい。
剣さんの歌声に力をもらってきてください!
by あじごん (2009-09-30 16:33)
おおっ、剣さんですか?
いってらっしゃーい!元気出してね〜^^
先日うちの“だんちゃん”が「片桐はいり4倍速」のDVDを借りて来ていたので見てしまいました。
CMの延長っぽくてちょっとブラックなところも面白かった。
by nakasama (2009-09-30 17:46)
*あじごんさま*
剣さん、相変わらずいいお声でした! よかった~。
ありがとう~!
*nakasamaさま*
ちょっと元気になってきたかな~^^;
「片桐はいり4倍速」…オモシロそうですね。
怪優っぷりに拍車がかかっているのではないでしょうか。
はいりさん好きだなあ。
*もりけんさま*
ありがとうございます。
by toro (2009-10-01 16:22)
D君は・・・本名、ダンテ君でしたか・・・なんと立派なお名前。
私はミミの末期に、全くストーリーも知らずに借りてきた柴田よしきの『小袖日記』を読んでいたです。
ちょっとした展開のある部分に、皮膚病で薬殺されるはずの猫を小袖が、かくまって、このまま静かに死なせてあげたいと、何日も胸に抱いて看取ったのです。
気が済むまで泣いてから、庭に埋めたのだけど、
苦しみながら知らない人の腕で死ぬより、薬で楽にしてあげたほうがよかったとか、かわいがってくれた中宮さまの腕で死にたかった、中宮さまに看取られて死ぬほうが幸せだったと繰り返し思う場面があって・・・
なんで、またこんな時に・・・遇ってしまったんだろうな~って、
思い出す1冊です。
つまらん、話ですんまへんどす。
まだまだ・・・引きづることは多いと思いますが・・・しょうがないです・・・。
お心をしっかり持って下さいマダム!
by こぎん (2009-10-01 19:32)
*こぎんさま*
D君の名前…ダンテというのは、ふいに浮上した名前で…実は何となく
つけた名前だったんですが、不思議とぴったりな印象でしたね~。不思議。
しかし、こぎん姐さん。こんな本に出合われていたとは。
これは~、読んだら泣いてしまうなあ。
何もこんなときに…ですよね。
巡りあわせなのかなあ。
あーココだけの話なんですけどね。私の悲しみもさることながら、
夫の悲しみの深さが計り知れず、私以上にD君のことをぶつぶつと
言い続けています。大丈夫かしらん…。
D君のお陰で猫好きになった夫なので、痛手が大きいみたい。
慰め役に回されてしまった私も、ちょっとむむむですわ~^^;
by toro (2009-10-02 08:55)