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どうしたらいいものやら [家族の話]

現在使っている薬の副作用は、基本的には更年期障害と一緒という、先んじて更年期障害を経験しているようなものなんだが、以前この薬と同様のものを使っていたときには感じられなかった副作用がある。

やっぱり年齢を重ねるというのはこういうことなのかなと実感しながら…。毎朝、手のシビレ(痛み)で目覚めるようになってしまった。

発汗、頭痛、肩こり、胸のつかえ、手のシビレ。これをお医者様に訴えれば、対症療法としての薬をくれるんだけど、「更年期になればそうなるんだから」と言われ、「あ~そうですか~」と言って納得して帰ってくるしかない。

病気の症状より副作用を選んだのだから、致し方ない。病気の症状は日常生活に多大な影響を与えたけれど、副作用は何とか日々変わらず生活できるから、やっぱり副作用を取ったほうが正解だと思うけれど…。

とはいえ完治するわけではないというのが、いかんともしがたい。しかしだるいなあ~。





さて、タイトルの「どうしたものやら」は私の体の話ではなく、いま再び義母のお話。

76歳の彼女はちょくちょく体調を崩す。そのたび、息子2人の家に電話をかけてきて、「救急車を呼ぶか、どうしたらいいか」と訴えてくる。

あるいは、「自転車で出た先で具合が悪くなったから、自転車を乗って帰ってくれはしないか」とか(←これは2回あった)。

確かに一度は小脳梗塞で倒れ、救急車で緊急搬送してもらって事なきを得たことがあったが、体調を崩すたびに救急車を呼んだらいいか、どうしたらいいかとか、そういう相談の電話がかかってくるたびに困惑するばかりである。

私が困惑するというより、夫T君の困惑度合いのほうが高いのだろうけれど。

というようなことが昨日の朝もあって、T君いわく「電話で話を聞いた限りでは、救急車を呼ぶほどではないと思うけどなあ~」という感じだった。

私もT君に電話を代わる前に話をしたけれど、言葉はちゃんと出ていると思った。ただ相変わらず言っていることは要領を得ない^^;

どうやら以前、小脳梗塞で倒れたときの症状に似ているんだそうだ。それでもT君に言わせれば、そのときの様子とは異なり、大丈夫そうだということだった。

でもまあ様子を見に行かなくてはいかんだろうと思って、自転車を走らせてT君の実家にたどり着くと、家の前には救急車が……。

<え~? そんなによくないのか~?>と思いながら、既に救急車の中に運び込まれている義母の様子を救命士さんが見ているところに乗り込んで話を聞いた。

ちょうど救命士さんと、搬送するであろう病院のお医者さんと携帯電話で話し合っているところだったのだが、よくよく聞いてみると救急車で運ばなければならないほどの症状ではないよう。

血圧は高めであったが、本人は話ができる状態だし、緊急を要するようではない。

「あとで外来で受診してもらえますか?」と救命士さんに言われる。

歩けるのであれば、タクシーに乗せて連れて行けるしと思って義母に尋ねると、「歩ける」と言う。

そして救急搬送の辞退のサインをして、救急の方々には帰っていただいた。

ふぅ~。申し訳ない。

この後、タクシーで電話に出ていただいていた先生のいる病院の外来で受診し、CT・MRIを撮り、先生の判断を仰いだが、全く脳は関係なかった。問題なし。

「グルグル回るめまいで動けなくなって、失禁してしまったんです」と先生に訴える義母であったが、脳は全く問題なかった。

すると先生は「耳鼻科かな」と。耳から来るめまいではないか? とおっしゃり、今度は耳鼻科を受診。

しかし耳鼻科でもほとんど問題がなく、「めまいが起きてから時間が経っているから、原因は確定できないんですけどね」ということで、とりあえずめまいに効くという薬をいただいておしまい。

午前中がすべてつぶれた。



こういう親は、どうしたらいいものやら。



思うに、「老人性うつ」に片足を突っ込んでいるのではないかな、と思った。

今回は失禁してしまったことがショックの引き金で、自分の体はもうよくないんだという思いが一杯になったんだと思う。

そしてそのショックが、もともと落ち着きのない義母の性格に拍車をかけて、おろおろとするばかりで、どうしたらいいか判断ができなくなったんだろうと思う。

とにかくチャかチャカして落ち着きのない人なので、考えもとっ散らかっていくばかり。行動もとっ散らかるものだから、交通事故に遭ってしまったりとか…そんなこともある(全くの二次災害^^;)。

加えて行く先々で語る話の内容が必ず、「自分はひとり暮らしだから」というもの。

「主人が亡くなりましてね、ひとり暮らしなんです。だから皆に迷惑をかけないように頑張っているんです」という話を、今回もはじめて会ったお医者さん相手に何度も言っていた。お医者さんは症状を聞いているだけだというのに……。

そんなことをやたらと自己主張しても…と思うのだけれど、義母の性格からしてしょうがない。とにかく常に「自分が、自分が」と言う人だから。

しかし、今回のことを考えると、とにかく不安なんだなと感じた。それが充満して見えた。

そして夫がすべてであったんだということがわかる。「お父さんがいたときは…」「お父さんだったら…」と連発をする。

つまり、義父が生きていた間は、義父に判断を仰いで生活をしてきた人なんだなということがわかる。

夫がすべて。ある意味で幸せだったんだろうなあ。

夫を早くに亡くし一人で判断をして生きてきた母親を持つ私には、義母に対して「なんで?」と思うことが多かったが、そういうことなんだと納得するしかない。

でもやっぱり厄介。

自分で考えてこなかったから、ちょっとのことでもどうしていいかわからなくなり、不安になる。ましてや経験したことのない体調になると不安も一層増し、重症なのではないかと思ってしまう。そして救急車……。

やっぱり精神的なものだよな~。

他人には腹の据わった大口を叩くバアサンと見られる義母であるが、一人になると全く逆で、なかなか他人には理解してもらえていない…というか、自分も認識していないと思う。

小心者で怖がりなんだよー。

でも救急車をやたらと呼んではいかん。それこそ人に迷惑をかけていることになると思う。それがわかっているのかいないのか。


本当にどうしたらいいものやら。


T君の兄がイニシアティブをとって、義母をどうするか考えてくれたらいいのだけれど、そういうのもなさそう。

じゃあじゃあ、義兄嫁が何とかしてくれるかといったら全くダメ。昨日だって心配してくるかと思ったらきやしない。状況も聞いてくるかと思ったけど、きやしない。

だけど、「長男に世話になること」を望んでいた義父があっての義母だし、義兄夫婦も率先して世話をしているよう。でも、肝心なときに彼らはいない。

同居するなんていうことも考えてないだろうしなあ。

どうする気なんだろう。どうしたいんだろう。



本当にわからんですたい。




微妙に悩むマダ~ムでありました^^;



おしまい。
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mamire

こういうのって、本当にむずかしいですね。
50過ぎたって、初めて経験することはいっぱいあるし。
その人の人生の生き方で考え方は全然違うし。
義母様は、いつも誰かに寄り添ってもらって生きてきたのね。
寄り添うものを失って、歩が止まってしまいそうなのね。
だからといって、だれがどうできるのかが問題だわ。
私は、ずっと、義母と同居だけど、自分はきっと子どもを当てにはしないわ。
と言いつつ、ぼけてしまったらわからんけど。
人間辛さを感じないために、ぼけるんだって、中国医療の先生はおっしゃる。
それはそれで幸せな生き方なんだろうけど、大変なのは周りですよね。
「人間優しさがあれば、強くなれるんだ」って言葉があるけど。
同居しないのは、冷たいと思われたら、心外だな。


by mamire (2009-07-08 15:06) 

toro

*mamireさま*
そうなんです。難しいです。
義母は夫を亡くすまで一人で暮らしたことがなかった人なので、
誰かいることが当たり前になっていて、いざ一人暮らしになってみたら、
どうもオカシイとは思っているみたいなんですけど、でもそれが何なのか、
自分でも気づいていないようなのです。
いままで自分で物を考えているつもりだったけれど、実は考えていなかった
という現実がわかっていない。強い人間だとずっと思っていた人なので。
だから一人でも頑張ろうという気持ちはあるのだけど、現実には頑張れない
んですよねー。とっても厄介。
自分の弱さに気づいてくれないかな~と思うんですよ。
そこから始まる気がするんですけどね……。
by toro (2009-07-08 17:49) 

めりっさ

大変そうですね。心中お察しします。
私の両親は、思いがけず母が先に他界し、父が独り暮らしとなりました。
男である父でさえ、高齢になっての一人暮らしは心細いらしく、やはり何かと頼られてしまいます。やはり人間はだれかと支えあわないと生きていけないんでしょうね…。
自治体によって名前は違うと思いますが、「緊急通報装置」といったようなものはご利用されていますか? 緊急時や不安な時に、ボタンを押すだけで受信センターと連絡できる装置ですが、独居老人にそういうものを貸し出している自治体が今は増えていると思います。こういったものがあると、何かの時には頼れるという気持ちになって、救急車をいきなり呼ぶのは防げるかも知れませんね。
親の介護問題…まったく難しいですね。
by めりっさ (2009-07-08 20:23) 

ケイクス

ほんとに大変そうですね。
私の母もちょうど1年前、老人性の更年期らしいとの
ことで、症状が起きるたびに内科や耳鼻科、脳神経外科と
受診して異常無しと言われてもどんどん痩せてゆき
心配しましたが。。漢方薬と抗うつ剤で少しずつ
落ち着きを取り戻しました。離れていると
つい、今どうしてるかな。と不安になりますが
ときどき連絡をとりつつ、様子を見ている状態です。
やはり公的機関の応援を仰ぎつつ、介護する側も
体調を崩したり、精神的にまいってしまわないように
何らかのフォローが欲しいですよね。
高齢になると生活や環境を変えたり、行動パターンを
変えるのは難しくなるようですね。
toroさんもお大事に。。です。
by ケイクス (2009-07-08 22:00) 

toro

*めりっささま*
イヤもう本当に難しい問題で…。お気遣いありがとうございます。
「緊急通報装置」もですね。「つけろ、つけろ」と言い続けて早3年になるでしょうか。
一応、最終的な決定権を持っているのは義兄なので、義兄夫婦次第なんです…。
要支援2なので、介護保険が多少使えるし、保健士さんにも相談してあるのですが、
その後どうなっているのやら。
家族関係も面倒くさいことがあって、私が手を出すわけにはいかなくて…。
でも救命士さんに頭を下げるのは私じゃん…みたいな^^;
この装置をつけたら心強いですよね。つけたいなあ~。
一昨日も義母には「保健士さんに相談してみてね」と言っておいたのですが、
義母ひとりでは決められない気もするし、どうしたらいいんでしょうね(笑)
全く困った問題です…。

*ケイクスさま*
老人性の更年期…なるほど。老人による不定愁訴なわけですね。
そうか…そんな気がしてきました。
漢方薬や抗うつ剤は何科で処方していただけるのでしょうか。
年寄りの場合、抗うつ剤はものによっては寿命を縮めてしまうものもあると、
何かで読んで、どうなんだろうと思っていました。
漢方と抗うつ剤を併用すれば、いいかもしれないですよね~。う~ん。
どうしたらそういう方向へ持っていけるかなあ。
かかりつけのお医者さんはいるのですが、なかなか私は介入できないもので^^;
あ、私のほうは鋭意治療中で頑張っています。ありがとうございます。
すみませんお気遣いいただきまして…。
by toro (2009-07-09 08:44) 

こぎん

長い間、ご主人に依存して生きてこられたんですね。
それでいて、奔放??(よく言えば)
私の周りにはいないタイプで・・・おそらく避けたい最たるタイプ。
結婚は家同士・・・ということもないけれど、親・兄弟も大切よね~っていうのが、
今になってしみじみ~。恋愛時代より結婚後の方が長いんだもんね~。
冷たいようですが、手出し、口出しはtoroさんのストレスの元です。
ここまでくると、そう簡単に人は変わりはしません。
哀しいけれど、そいうい人生で、どうにもならんことって、あるんだね~って・・・
日々思っています。

by こぎん (2009-07-09 11:40) 

nakasama

>発汗、頭痛、肩こり、胸のつかえ、手のシビレ。
ウンウンとうなづいてしまいました。^^;
私もホルモン治療が出来ない身なので季節によって色々症状がありますです。

そうですか・・・お義母様、toroさんが関わっても関わらなくてもストレスが続きそうで、先が見えないのが嫌ですねぇ・・・

76歳はうちのだんママちゃんと同じです。
一人暮らしは本当に不安&不安定で、状況はなるほどと思いました。
うちも10年前(同居前)は不安定で夜中の3時に電話で起こされたり、毎週行ってるのに今度はいつ帰ってくるのか?と聞かれたり、いったい何事?と思ったりしたものですが、今思えば脳腫瘍だったのだと・・・この頃に気がついてあげて受診させておけば良かったと・・・。

で・・・
救急車の件ですが、ガイドブックによると横浜市の救急の場合は119番で「救急車を呼んでいいものかわからないのですが・・・」というと、相談サービスの方に切り替えてくれて症状を聞いた後、担当者の判断で民間救急やタクシー、医療機関等の案内をしてくれるらしいのですが・・・実際やったことはないので詳細は不明。ご参考まで

by nakasama (2009-07-09 13:31) 

toro

*こぎんさま*
本当にねえ。どうにもならないことですよね~。変わりようがないですもんね。
それでいて本人は「出来た人間だ」と自分で思っていて、夫に依存していたとも
思っていないみたいなんですよ^^;
義父にやってもらっていたことも、すべて自分でやってきたくらいに思っているようで、
とっても幸せな人なんです…。
義父が生きていた頃は、義父の悪口を言いたい放題ですごかったですけどね。
まったく……。
今後、私が逃げ切れるのを祈っていてくださいませー(笑)

*nakasamaさま*
今回の治療で初めて手のシビレを感じて、くぅ~となっています^^;
それ以外の症状は出たことがあったのですが…。
ホルモンって不思議ですよね。あればあったで悪さをすることがあるし、
なければないで体調を悪くするし、、、お互いつらいですねー。

相談サービスというのがあるんですね。いいことを聞きました。
素人判断ではどうにもならないですものね。こういうサービスはありがたい。
うちの市でもあるか調べてみます。

どちらにせよ、同居はできないので、遠くから見守るように…何かのときには
手を差し伸べることができるように、そんな感じでいたいと思っています。
(もうねえ、ホントに困ったちゃん家族なんで面倒なんですよ~…グチグチ^^;)。
by toro (2009-07-09 15:37) 

ケイクス

toroさん
漢方薬と抗うつ剤は、どちらもかかりつけの
内科です。最初、心療内科の先生にも同じ診断を
受けて漢方薬を処方されたのですが、副作用(と本人が
思い込んでる)症状が出て、漢方薬を中止。
その後、結局内科の先生に勧められて
違う種類の漢方薬を飲み、少しずつ落ち着きました。
お医者様やお薬との相性もあるでしょうし、
病名も病院によって微妙に違ったりしますよね。
要は、信頼できるお医者様にお任せするのが
一番かと思います。

by ケイクス (2009-07-12 01:01) 

toro

*ケイクスさま*
ありがとうございます。
やはりかかりつけのお医者さま次第ってありますよね。
あとは本人次第でもあるのかなあ。
内科のお医者さまにはかかっているので、その先生がいい処方をしてくれる
ことを祈ろうと思います…^^;
by toro (2009-07-13 08:32) 

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