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帯広~札幌ヒトリタビ その② [旅話]

前々回、心に残る景色…思い出すだけでも元気になる(穏やかになる)景色があるということを書きましたが、北海道にもそういう景色が多く、春に行った雨の帯広でも、近隣の鹿追や新得などを車で回ったときに、この十勝地方というところは「もう一度、景色を見たいな」と思った場所でもありました。

とくに牧草地。

鹿追町は「花と芝のまち鹿追町」と名乗っているほどですから、芝の広がる風景があちらこちらで見られます。要するに牧草地ということなのだと思うのですが。

とにかくだだっ広いところが好きな私は、目の前を遠くまで見渡せる風景が心にぐっとくるわけで、その景色を目に焼き付けて、ちまちまと狭い土地の我が家に戻り、都会へ仕事に行ったときなどに思い出すのです。

「あの景色があれば生きていける」ぐらいの勢いで(笑)

ただ鹿追町は車でなくては行くのは厳しいところ。ペーパードライバーの私には無理だなと。

それでバスで行けるところを探していたのでした。

行った先は中札内村。

六花亭が持つ「六花の森」というところです。

十勝バスではいくつかの路線で行けるところを案内してくれているのですが、そのうちのひとつにありました。バスだと帯広の駅から小一時間ほどかかります。

万が一、前回のような雨だったら「日帰り温泉」でも行っちゃおうかな~なんて思っていましたが、当日は気持ちのいい晴天。やや寒くはなっているものの、これは歩き回るにはうってつけだなと当然思うわけです。

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これは、たぶん六花の森で一番有名な風景。
「考える人(ロダンから)」という彫刻が丘の上に鎮座しています。
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行ってみなくてはわからなかったのですが、森のなかには小川が流れていて、その水のきれいなこと。
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さらにいくつかの小屋(クロアチアの古民家だそうです)が点在していて、小屋は六花亭の包装紙に印刷されている坂本直行氏の美術館などになっています。
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私の無知無教養をさらすようですが、坂本直行氏というのは坂本龍馬の甥の孫だそうで、それを初めて知ってから、明治維新の志士たちが北海道に流れてきているのを思い出したりしました。

どうして北海道だったのでしょう。

土佐藩郷士坂本家5代目当主にあたる直行氏の祖父・坂本 直寛氏が開拓民として北海道に移住したようですが、最後は聖職者として亡くなっているんですね。

そんなことを知ると、うわ~っと妄想が繰り広げられてしまって、開拓民となったときの気持ちとか、その後生まれてくる子孫はどんな風に歩んでいったのか、どうして画家になったのか、どんな思いでいたのか、などなど想像してしまいます。面白い^^;

『坂本龍馬の系譜』という本があるようなので、読んでみようかなと思いましたよ。

ちなみに坂本家5代目当主さんは、私と同じ誕生日でした^^;


森のなかはいろいろな植物が植えられているようです。

ただこの十勝地方にしてみれば晩秋にあたる時期なので、あまり花は咲いておらずそれは残念だったのですが…。

私の行った時期はフッキソウの実がちょうど実るころのようでした。
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足元に広がります。
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ローズヒップも。
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帯広駅近くにある六花亭本店の入り口はこんな感じで、坂本直行氏の描いた絵がデザインされた包装紙を使ったオブジェが飾られています。
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実は六花亭というのは、新千歳空港や札幌のあちらこちらのお土産物さんにあり、そして新聞の折り込みで通信販売のチラシが入ったりして、ちゃらちゃらした企業なのではないかと思っていました。

私のなかでは印象が悪かったのです。

でも、六花の森にある「サイロ五十周年記念館」に入って、子どもたちの詩を初めて読んで楽しくなってしまって。そこで「サイロ」という児童詩誌があるというのを初めて知ったわけで、「あ~こんなことをしていたんだと」改めて六花亭という企業のことを考えたのでした。

真駒内には「六花文庫」という「食文化、食材、健康などのテーマにそって食文化の歴史や菓子づくりの実用書」を揃えた施設も作っており、ここは自由に閲覧ができるようになっているそう。

六花の森もそうですが、こういう文化活動を行っているのを知って、ちゃんとしている企業なんだ、と思ったのです。

ちゃんと社会貢献している企業なんだなと。

ちゃらちゃらしているわけではないんだと。

でもまあ、いろいろと企業を取り巻く環境というのは、一概に善し悪しを語ることはできません。

それぞれで判断するしかないと思いますが、それでも何もやっていないよりはまし。というか、もっと日本の企業はこういうことをやっているのをアピールすればいいのに、と私は思います。

そういうのが下手だな。

もっとも、そういう点を日本人というのは、あまり見ないようにしている気もするけれど……。





え~と、六花の森には、車で移動できる人はブンと飛ばしていけばいいけれど、バスの旅の人は、中札内村の道の駅が最寄りのバス停なので、そこから徒歩15分くらいかなあ…になります。

自転車が乗れる人は、道の駅で自転車が無料で借りられるので、それを利用するといいですよ~。

私は日ごろはママチャリ乗りなので、自転車を借りたのは言うまでもなく。



中札内村の美しい景色を満喫しつつ、何やらいろいろ考えたの巻でした。



つづく。
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nakasama

う〜ん^^キレイな芝生ですね〜
小屋の周辺ぐるっとフッキソウですか?
何となく包装紙のイメージと重なるところが見えてきますね。
心惹かれる場所というのは何かしらご縁というか?共通点があるものなんでしょうね〜
ハマナスの季節に行ってみたいです。^^
あ...マルセイバターサンドが食べたくなりました。(笑)
by nakasama (2012-10-30 10:09) 

ケイクス

十勝は車がないと、ちょっと厳しいかも。
でも、バスで回るのも土地の人に触れ合える
よい機会にもなりますが。。。
六花亭は、社員教育にも熱心のように見えます。
有給取得率100%だそうですし。

六花の森は、最近通り過ぎていましたので、
来春に行ってみようかと思っています。
by ケイクス (2012-10-30 16:01) 

Blue☆

心が洗われる^^美しい風景・・・・・
北海道はいいですね(^^;
by Blue☆ (2012-10-30 16:31) 

toro

*nakasamaさま*
きれいな芝生ですよね~。
あ! だからゴルフ好きになったのかな…(いまごろ気づいた…)。
そうそう、フッキソウは小屋をぐるりと取り囲んでいました。
やっぱり心惹かれる場所って、何かあるのかもしれませんね。
とにかく遠くを見渡せる風景が好きなんですよ。
前世は遊牧民…?(笑)

ハマナスの咲く頃~♪ いいですねえ。また行きたいなあ。

*ケイクスさま*
汽車とバスと徒歩の旅でした。
ペーパードライバーと言いつつ、レンタカーを借りようかなとちらっと
思ったのですが、何かあってはいけないと思いやめました^^;
バスもよかったですよ。
こういうところを走るのかと、ずっと外を眺めていました。

あ~、社員教育も熱心な会社なんですか。なるほど~。
本店の店員さんや六花の森の受付の印象もよかったです。

*Blue☆さま*
北海道はいいですよねえ。広いし…。
でも中国も広くて、美しい風景にも出合えるでしょうね。
母が幼少期は中国で育っていて、大陸のおおらかな雰囲気というのを
聞いていました。いいところもあるんだろうなあ。
by toro (2012-10-31 08:12) 

toro

*yutakamiさま*
*めりっささま*
ありがとうございます。
by toro (2012-11-13 08:13) 

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