惚れ込む理由。 [食・料理・酒]
惚れ込む理由はここにもあるのかな…と思ったお話。
知り合いでとあるフレンチレストランに入れ込んでいる人がいる。予約が取れない店として有名で、2ヶ月前の月の一番初めの日に予約受付が開始されると、あっという間に埋まってしまうのだという。
とくにランチは取りにくいらしい。いつか行こうと話をしていたが、立ち消えになった。
そんなわけで、私は行ったことがない店なのだが、「パテ・ド・カンパーニュ」がお取り寄せできるというので年末に一度取り寄せてみている。
食べてみると、しっかりお肉で、あまりお肉を食べない私にはもう少し香辛料を効かせてもらえるといいかなあなんて思ったけれど、それはそれでおいしくいただいた。
さてそのお店。池尻大橋にある「ogino」という。
取り寄せをしたさいに、シェフを中心としたお店のブログを読むようになったのだけれど、シェフはなかなかユニークな人柄なようだ。
一生懸命料理する一方で、時間を惜しまずによく飛び回っている。
NHKの「きょうの料理」にも出演。
http://www.kyounoryouri.jp/happy_table/kichenreport/2011/01/20110117_1.html
週刊誌にもずいぶんと取り上げられていた(それも男性誌^^;)
さて、その荻野さんが北海道でお惣菜屋さんを始めた。これも飛び回っている内のひとつ。
その様子をブログで見ていたのだが、こんな文章が2011年02月19日のブログに載った。
『北海道の惣菜店ですが、“早くも2号店ですか~~”とか“なんで北海道なんですか?”
とお客様によく言われます。
ここでちょいとご説明というか、言い訳を。
以前から、お付き合いのあった農家さんや漁港の方々と連絡を取り合い、
ほぼ趣味に近い形で規格外食材や余剰食材の加工のご提案をさせて頂いてました。
悪さをしている鹿肉でカレーを作ったり、高校で鹿ボルシチをつくったり富良野の特産物を加工したり、
佐賀県で余りまくってるカニの殻でスープを作ったり。
そんなこんなの活動が伊勢丹グループの丸井今井さんの目に留まり、北海道の余剰食材を加工し、
惣菜として売り出そうということになったわけです。
僕の仕事は偉そうですが、総指揮者です。色んな事情やその時の作柄で不利になってしまった食材
を直接生産者さんに頂いて、その食材で美味しいお料理のレシピを考え、現地のスタッフに頑張って
作ってもらい、デパートさんのお力を借りて販売する、そんな流れです。
ロゴマークの赤い輪は、そんな取り組みにかかわって下さる沢山の方々の輪をイメージしています。
これからもその輪に色んな方に入って頂き、大きく太くなっていけば北海道を取り巻く状況も少しづつ
良くなっていくのでは、と思います。
北海道で開いた理由としましては、単体の自給率が200%を超えており、大都市圏からも離れている
ということからです。道民の消費量の倍以上ができるので、当然食べきれません。送料が高くついて
しまうので、なかなか消費地にそのまま出荷するのも難しくなります。加工して付加価値をつけて買って
頂ける商品にしたいという思いからです。
夢としましては、その輪が九州でも、大阪でも名古屋でも東北でも日本の色々な産地でできればいいなと。
輪ができればできるほど、日本の食環境は良くなって行く気がします。
お店のもう一つの側面として、現場で働いてくれて、育ってくれた人材がそれぞれの地元に帰って同じ
ように加工技術を通して食の地域振興を担っていく教育の現場にして行きたいということです。実際札幌
の責任者の子はゆくゆくは実家の四国に帰って地元を盛り上げたいという夢を持っています。
実際のお店は僕の顔写真がでかでかと出ていたりするんですが、僕のお店ではなく、”生産者さん、
スタッフ、丸井今井さんの店”という感覚です。フランス料理という技術が何か社会のお役に立てると
いう事をやって行きたいと考え、今回のお店に繋がったわけです。
なんとかモデルケースとなるよう、頑張って行きたいと思います!!』
ああ、そうか。ユニークな人柄だけではなく、こんなことも考えていたんだと知った次第。
そしてこれを読んで、一昨年に亡くなったブノワトンの高橋シェフを思い出した。
ブノワトンについて書いた記事はこれ↓
http://nekotoro.blog.so-net.ne.jp/2008-03-13
通じるところがある。しかも、理屈をこねて書いていることを、自ら「言い訳」といっているところなんか同じ。ま、確かに言い訳だけど。
若い人がこうやって頑張るのはいいよなあと思う。応援したくなる。
知り合いが惚れ込んだ理由はここにもあるのかなと思ったお話。
おしまい。
知り合いでとあるフレンチレストランに入れ込んでいる人がいる。予約が取れない店として有名で、2ヶ月前の月の一番初めの日に予約受付が開始されると、あっという間に埋まってしまうのだという。
とくにランチは取りにくいらしい。いつか行こうと話をしていたが、立ち消えになった。
そんなわけで、私は行ったことがない店なのだが、「パテ・ド・カンパーニュ」がお取り寄せできるというので年末に一度取り寄せてみている。
食べてみると、しっかりお肉で、あまりお肉を食べない私にはもう少し香辛料を効かせてもらえるといいかなあなんて思ったけれど、それはそれでおいしくいただいた。
さてそのお店。池尻大橋にある「ogino」という。
取り寄せをしたさいに、シェフを中心としたお店のブログを読むようになったのだけれど、シェフはなかなかユニークな人柄なようだ。
一生懸命料理する一方で、時間を惜しまずによく飛び回っている。
NHKの「きょうの料理」にも出演。
http://www.kyounoryouri.jp/happy_table/kichenreport/2011/01/20110117_1.html
週刊誌にもずいぶんと取り上げられていた(それも男性誌^^;)
さて、その荻野さんが北海道でお惣菜屋さんを始めた。これも飛び回っている内のひとつ。
その様子をブログで見ていたのだが、こんな文章が2011年02月19日のブログに載った。
『北海道の惣菜店ですが、“早くも2号店ですか~~”とか“なんで北海道なんですか?”
とお客様によく言われます。
ここでちょいとご説明というか、言い訳を。
以前から、お付き合いのあった農家さんや漁港の方々と連絡を取り合い、
ほぼ趣味に近い形で規格外食材や余剰食材の加工のご提案をさせて頂いてました。
悪さをしている鹿肉でカレーを作ったり、高校で鹿ボルシチをつくったり富良野の特産物を加工したり、
佐賀県で余りまくってるカニの殻でスープを作ったり。
そんなこんなの活動が伊勢丹グループの丸井今井さんの目に留まり、北海道の余剰食材を加工し、
惣菜として売り出そうということになったわけです。
僕の仕事は偉そうですが、総指揮者です。色んな事情やその時の作柄で不利になってしまった食材
を直接生産者さんに頂いて、その食材で美味しいお料理のレシピを考え、現地のスタッフに頑張って
作ってもらい、デパートさんのお力を借りて販売する、そんな流れです。
ロゴマークの赤い輪は、そんな取り組みにかかわって下さる沢山の方々の輪をイメージしています。
これからもその輪に色んな方に入って頂き、大きく太くなっていけば北海道を取り巻く状況も少しづつ
良くなっていくのでは、と思います。
北海道で開いた理由としましては、単体の自給率が200%を超えており、大都市圏からも離れている
ということからです。道民の消費量の倍以上ができるので、当然食べきれません。送料が高くついて
しまうので、なかなか消費地にそのまま出荷するのも難しくなります。加工して付加価値をつけて買って
頂ける商品にしたいという思いからです。
夢としましては、その輪が九州でも、大阪でも名古屋でも東北でも日本の色々な産地でできればいいなと。
輪ができればできるほど、日本の食環境は良くなって行く気がします。
お店のもう一つの側面として、現場で働いてくれて、育ってくれた人材がそれぞれの地元に帰って同じ
ように加工技術を通して食の地域振興を担っていく教育の現場にして行きたいということです。実際札幌
の責任者の子はゆくゆくは実家の四国に帰って地元を盛り上げたいという夢を持っています。
実際のお店は僕の顔写真がでかでかと出ていたりするんですが、僕のお店ではなく、”生産者さん、
スタッフ、丸井今井さんの店”という感覚です。フランス料理という技術が何か社会のお役に立てると
いう事をやって行きたいと考え、今回のお店に繋がったわけです。
なんとかモデルケースとなるよう、頑張って行きたいと思います!!』
ああ、そうか。ユニークな人柄だけではなく、こんなことも考えていたんだと知った次第。
そしてこれを読んで、一昨年に亡くなったブノワトンの高橋シェフを思い出した。
ブノワトンについて書いた記事はこれ↓
http://nekotoro.blog.so-net.ne.jp/2008-03-13
通じるところがある。しかも、理屈をこねて書いていることを、自ら「言い訳」といっているところなんか同じ。ま、確かに言い訳だけど。
若い人がこうやって頑張るのはいいよなあと思う。応援したくなる。
知り合いが惚れ込んだ理由はここにもあるのかなと思ったお話。
おしまい。
お若いですね〜^^
なるほど、デュクセル=ソフリットですね?
いろんな方向から農業や食物を考える人達が出てきているのはいいことですよね、あとは景気が回復して消費の方がそれを支えていけるようになると国内自給率ももっと上がっていくのだろうけれどなぁ...。
by nakasama (2011-02-28 21:00)
*nakasamaさま*
若いっていいですよね~^^;
もうちょっとね、いろんなことを頑張らなくちゃと思います。
地産地消も大事だけれど、こういう人を支えるという気持ちも
なくちゃいけないなと思います。
by toro (2011-03-01 09:32)