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底上げ。サッカーの話。 [スポーツ]

南アフリカで行われたサッカーW杯のことも書きそびれたので、今回は書いておこうと思う。

書きそびれた理由は体調が悪かったから、ってだけなんだけれど、やっぱりぷすぷすとくすぶるものがあって^^;

根に持つタイプだ(笑)


で、カタールで行われたサッカーアジア杯。4度目の優勝ということで、本当にめでたい。一時はどうなるかと思ったけれど、あの粘り強さには目を見張った。いままでの日本のサッカーでは見られなかった粘り強さだ。だいたい逆転して勝てるという気が全くしなかった、これまでの日本代表。それが変貌を遂げたと感じた。


話は遡るが、南アフリカのW杯のアジア予選から日本代表を見ていて、「なんて華がない選手たちなのだろう」と思っていた。

小さいし、顔や体の輪郭が曖昧に見える。きりっとした印象を受けない。顔立ちも幼い感じがする。そして全くオーラを感じなかった。炎を背負ってるくらいの活きのいいオーラが見えればよかったのに、それが全然ないんだ。

これではダメだなあと思っていた。

案の定、岡田監督もぼこぼこにされるほど批判はされたし、予選もぎりぎりのきわどいところだったと思う。

よくぞ勝ったと。よくぞ予選を通過したと。

そして本大会が始まってみれば、やはり始めはおぼつかない感じがした。それまでの親善試合などで負けが込んでいたし、大丈夫かなあって感じ。ところが、何だかわからない粘り強さが選手たちにあったのだ。「あれ?」と思った。

変わったのは、長谷部選手がキャプテンになってからだと、いまになって思う。

それまでキャプテンだった中澤選手が、キャプテンを外されたときの落胆振りは相当だったようだが、岡田監督の英断で代表選手たちの世代をここで変えたんだと思った。

決して中澤選手が悪いわけではないが、この流れの変化に対応した監督の嗅覚は鋭かったと思う。

すると、ぼやけていた輪郭が途端にきりっとしてきて、選手たちの顔がはっきりと分かるようになってきた。

そこからだ。おかしいことに、私もそこから選手の名前を覚えられるようになった。それまでは、「この人誰?」って思うような選手ばかりで、本当にさっぱりだったのに、松井選手だ、長友選手だ、本田選手だと…面白いように名前を覚えられるようになってきた。

それだけ、顔や姿の輪郭がはっきりしてきたということなのだ。

見ていれば、いや~走る走る。サッカーは走ってなんぼと思っていたから、これはすごいと思った。走る選手がたくさんいる! 「この子たち、すごくよくなってる」と思った。そしたら、当初の予想を覆してベスト16に残ったのだった。

前のオシム監督の功績も大きいのだと思う。ぼこぼこに批判された岡田監督もよく耐えたと思う。批判されながらも押し通して、選手起用がうまくいったのだ。

ここで思ったこと。

Jリーグが発足して18年が経つ。この18年という年月が持つ意味は大きい。

W杯、アジア杯で活躍した選手たちが、小学生の頃にJリーグができているのだ。彼らは、このJリーグを見て育ち、W杯もきっと観ただろう。一層世界を身近に感じることができたはずだ。そういう人たちが、いま代表選手になった。

私は、そこで日本のサッカーが底上げされたんだ、と思った。

じわじわと浸透してきたお陰で、じわじわと強い選手が育っていたんだっていうこと。

きっと意識も変わっている。ただ、サッカーが面白い、強くならなきゃ、というだけではなく、どうしたら強くなるのか、どうしたら世界に通用するのか、そんな意識が潜在的に広く浸透していって、育成する側も、育成される側も、ついでにサポーターたちも変わってきたと思う。それが底上げに繋がったんだ。

私は小学生時代から、夜中に起きだしてTVでサッカーを観るような少女だったけれど、その頃は回りにサッカーを観ている人は少なかったし、サポーターなんて皆無に近かったんじゃないかなと思う。

だけど、Jリーグができて、ミーハーでも何でもいいがサッカーを観る人が増えて、サポーターと呼ばれる人たちがどんどんでてきた。

そしてこの人たちもW杯を観るようになり、世界の強さを知るようになった。これがまた意識の変化をもたらしてきたと思う。

選手の底上げに、知らず知らず貢献している。そう思う。


アジア杯では、さらに目を見張るものがあった。それは選手たちが前を向く率が高くなったこと。後ろを向いていない。前へ、前へ向かって行っていた。

いままでに必要にされてきたことが、やっとここになってできるようになってきたんだと思った。これはうれしい。

これまではバックパスばっかりで、前線にボールが行ってもパスを出す相手をキョロキョロと探す選手が多くて、それでボールを相手に取られてしまうというシーンが多かった。

そのたびに「自分で行けえ~!」と叫んでいたものだ。「自分でシュートしろ~!」と。

今回は見ていると、ボールを持ったらさっと前を向く選手ばかりで、実に感動的だった。サッカーはこうでなくちゃ。

香川選手なんて、小さい体で相手ディフェンスの前にひょいっと入ってボールを奪うのだけれど、その機敏なこと。体をうまく使っているし、ボールをちゃんと持てている。

あとは、ディフェンス。もう少し大きい選手がいたらいいのにね、と思う。日本人は小さいからなあ。

川島選手も神がかりなプレーを何度もしていたが、一方でポジション取りでミスかなと思うところもあった。彼は気合で戦っていると一番感じる選手だ。ゴールキーパーというのはそういうものなのかもしれないが。


そんなこんな。



さて、W杯つながりで、今年はラグビーのW杯がある。

あんまり知られていないようだが、私はこれも楽しみ。

しかし、ラグビーも花形選手がいなくなって久しい。平尾選手とか、吉田選手とか、そんな華のある選手がいまはいないのだ。

う~ん。

先日のトップリーグの準決勝、決勝で三洋の山田選手がキラ星のごとく出てきたけれど、どうかなあ。


まだまだラグビーはコテンパンにやられると思うけれど、それでも毎回のごとくW杯には日本は出ているのだから頑張って欲しいと思う。




つくづく地べたを這いつくばるようなスポーツを見るのが好きなんだな(笑)


あとね、雨で中止にならないというのもいいです、はい。
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nakasama

世代が変わってから見ていてストレスがないサッカーになりましたよね?というか、予想以上の動きをしてくれてスバラシイ選手たちだなぁと、ずっと感動しっぱなしでした。
スポーツで世の中は変わるかも?って期待さえしちゃいましたが...
またまた相撲界はあんなことで...せっかく上がったテンション下げてくれました、もーうんざり。
by nakasama (2011-02-03 11:11) 

toro

*nakasamaさま*
楽しい試合でしたよね^^ 久しぶりです、こんなに楽しく観られたのは。
フィジカル面だけではなく、思いのほかクレバーな選手たちという印象が
強く残りました。
しかし相撲はねえ…八百長のことは、まことしやかに噂として流れていたけど、
やっぱり本当だったのだろうなあ、と思います。
もうちょっとうまくやりなさいよっ^^; と思いつつ、…頭の悪さが露呈したと
いう感じですね。
やっぱり教育は必要ですわ~。
by toro (2011-02-04 08:55) 

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