SSブログ

お盆休みに読んだ本 [本の感想]

さすがにお盆休み。頭はゆるりとさせていたい。

そんなわけで、本屋さんに行って選んだ本を2冊買って、お盆休みに読んだ。

小林聡美さんのエッセイ。

アロハ魂

アロハ魂

  • 作者: 小林 聡美
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2009/08
  • メディア: 単行本


JALの機内紙向けに書いた、ハワイ島の滞在記のようなもの。

私もハワイでは、ハワイ島が一番好きだ。そして小林聡美さんのエッセイも好きなので、何も悩むずに手に取った本である。

滞在記の2/3ほどはハワイ島のヒロ(島の東側)に滞在中のこと。残りの1/3はコナ(島の西側)に滞在した話になる。

登場人物は日本から同行しているスタッフたちで、それぞれのキャラクターがうまく言い表されている。

さらに現地のガイドさんのクミコさんの話しっぷりが、根っから日本人ではあるらしいのに、いかにもハワイ在住の日系人のような話し方なのだ。それを小林聡美さんが気づいて、クミコさんの言葉をかぎカッコで書くのだが、何となくニュアンスが伝わってくるその書き方がクミコさんの雰囲気を上手に表わしていて、微笑ましく読めた。

小林聡美さんのエッセイの特徴は、やや自虐的な話になること。自分の欠点を素直に表現するし、同行者の変なところはうまい言い回しで表現する。その視点が自虐的になりつつも、素直でユーモア満点なので、イヤミなく読めるのだ。

地に足がついているというのかなあ。

浮かれていない。浮かれたとしても、自分で浮かれていると自覚して書いているから、それが共感できるもとなのかもしれない。

ヒロでは、日系人が経営しているというMOCHI・MANJUというお店で大福を食べるというシーンがあるのだが、ここの工場で働く人々との出会いがすごくステキだった。
(MOCHI・MANJUのロゴに、「TWO・LADIES KITCHEN」とあるので、本当は日系人のお店ではなく、チャイニーズの人々が開いたお店かもしれないな……)。

また、おしゃれなアロハシャツを売っているお店(おそらく「シグゼーン」)で、皆が困っている様子も…^^;

これを読んでいたら、またハワイ島に行きたくなっちゃった。

小林聡美節のお好きな方にはオススメのエッセイです。ま~以前よりパワーが薄れた気はするけれど…歳のせいかな(笑)



次は伊藤理佐さん。

女のはしょり道

女のはしょり道

  • 作者: 伊藤 理佐
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: コミック


マンガですが…エッセイ・マンガですね。

コスメを中心にした女性誌に連載していたものだと思う。いやいや^^; 私自身はお化粧に全く興味がないので、美容雑誌(?)というものを一度たりとも買ったことがない。なので、本来なら手にするはずはないのだが、伊藤理佐さんということ。それから「女のはしょり道」というタイトルが…うまい! と思って買ったのだった。

「どうしたら手間を省いて美しくいられるか?」というのがテーマなんだと思う。

で、手間を省くことを「はしょる」と言い方をして、いかにはしょってお肌のケアをするかと、身を持って体験したことをマンガにしている。

アレルギー体質なのに、懲りずに自分で化粧水を作ってひどい目に遭うとか、馬油を顔にたっぷり塗ってしまって、翌日にきび面になってしまうとか…。

これも自虐的な部分が満載だなあ(笑)

だけど、やっぱりお化粧というのは面倒くさいし、はしょりたいという気持ちが出てくるもんなんだなと…いずこも同じというか…私は化粧水(ときどきクリーム)だけの女なので、別にどうでもいいんだけど、それでも面白く読めた。




女性の書くエッセイというのを、ときどきこうやって読むが、上記の彼女らのようなエッセイが私は好きだ。

やや自虐的。自分の欠点、変なところを素直に言い表す。それにイヤミがない。そこが好きになるポイントかなと思う。



そしてときどき週刊文春に連載されている林●理子さんのエッセイを読んでしまうのだが(普段はスルーして読まないんだけど^^;)、彼女の自慢話にはいっつもうんざりとさせられ、何も得られない。加えて、何となく説教くさいところがいや。何かね…何でも自分は正しいらしいですよ(笑) そんな風に受け取れてしまう書き方が嫌いなんだなあ。

山田●美さんもそんなところがあるかな。以前は「熱血ポンちゃん」を楽しく読んだけど(彼女の遊び方とかが面白かった)、どうもやっぱり説教くささを感じてしまって、読まなくなってしまった。

もしかして女性の小説家のエッセイっていうのは、そういうものなのか?


う~ん。



佐藤愛子姐御に説教されるのはいいんだけどなあ。



あとね、中村うさぎさんと、斎藤美奈子さんの書くものは好きです。ばっさりと分析して論破してくれるところが痛快。


おしまい。
nice!(5)  コメント(6) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 5

コメント 6

ケイクス

小林聡美さん。。
うふふ(^^
実は昨日やっと「かもめ食堂」をDVDで観たのでした。
映画もよかったけど、小林聡美さんがいいわぁ。
toroさんの「アロハ魂」の感想を読んでいて
そんなことを思い出したのでした。
by ケイクス (2009-08-21 23:08) 

こぎん

どっちも芸能人夫婦で好きなのは小林聡美夫婦くらいです。
好きだけど、エッセイは読んだことがないです。
ハワイ島は未踏の島ですが、いつでもハワイには行きたい!

並んでいる女史が・・・個性というか、毒のある方々ばかりで・・・
きっこも読んでいますよね?? 
私も毒だらけの女なんですが、思ったことを書いたら・・・間違いなくどん引きされます。
心の中は地獄のお釜のようですわ~~(*^^)v 
by こぎん (2009-08-24 08:36) 

toro

*ケイクスさま*
「かもめ食堂」はよかったですよね~^^ 
私は小説のほうを読んでから映画を観ましたが、そのまんまで、なんとも
いえない雰囲気に心惹かれました~。
小林聡美さんって、どんどんいい女になっていますよね^^

*こぎんさま*
小林聡美さんのエッセイはなかなか面白いですよ~。
形容する言葉が小林聡美節という感じでできあがっていて、笑えます。

ええ、ええ、毒のある人のほうが好きです。共感できるのもそんな人ばかり
なので、、、。こればっかりはねえ、キレイゴトではすまないし…って感じ
でしょうか。
悪意がわかっているからこそ、吐ける毒というのがあるのではないかと。
上級(上品?)な毒は美味しいです^^;
by toro (2009-08-24 10:04) 

toro

*もりけんさま* ありがとうございます。
by toro (2009-08-24 10:06) 

nakasama

半年くらい前になつかしーなーと思って「やっぱりネコが好き」のDVDを借りてきて一人でニヤニヤして見てました。
エッセイは読んだ事ないですが、小林さんも、もたいさんも大好きです・・・。^^
「かもめ食堂」も「めがね」もファンですわ〜。
by nakasama (2009-08-24 11:20) 

toro

*nakasamaさま*
小林さんも、もたいさんもいいですよね~^^
片桐はいりさんのエッセイもこれまた面白いので、オススメです。
by toro (2009-08-25 08:32) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。