8月・9月に読んだ本 [本の感想]
体調が悪かったり、何やかやしていた今年の夏であったが、少しだけ本を読んでいた。その感想。
まずはこれ。
「のだめカンタービレ」に引き続き、大人買いしました。
このマンガが映画化されて、Tレックスの「20センチュリー・ボーイ」が聴こえてきたときに、読んでみようかなと思って買ったのがはじまりで、連載していたのは知っていたが噂でしか聞いたことがなかった。
面白いらしいという噂を耳にしてはいたものの、浦沢直樹……。「モンスター」を連載で読んでいたけれど、わかったようなわからないような終わり方で「んんん???」と思っていた。
結論。この人のマンガは連載で読んではいかん(笑)
絶対に途中でわからなくなります、はい。
現在「プルート」も読んでいるけど、、、これはどこへ行ってしまうのかなあ~。方向性がわからず。
で、「20世紀少年」。大人買いして、一気読みして正解。これも連載で読んでいたら、途中でわからなくなるだろうなというお話。
一気読みどころか、2度一気読みしてようやくわかった^^;
何というか、伏線の張り方が微妙なのだ。小説ならまだしも、絵で表現しなくてはならないお話だから。その絵の表現をうまくぼやかしているようで、でもうまくいっていない印象がなきにしもあらず。
これを謎扱いすればそのままでいいような気もしないでもないが、ややもするとストーリーが破綻しているのではないか? という思いを強くする。
おそらく、連載を長く続けるために、後から付け足した話があると思うんだよね。それが少し失敗しちゃったんじゃないのかな。
話の内容は、少年時代に作った秘密基地で、未来に関する想像を書き記していたら、そのままその想像しただけの話が現実化されていってしまったというもの。その現実化させていったある人物と方法が、子どもの遊びの延長線上のものであるにもかかわらず、世界を洗脳し、支配し、そして……。
そんな世界を救おうと「元少年たち」が頑張るわけだ。
感想をいえば、面白かったです。大阪万博の話とか出てくるんだけど「そーそー、そんなことがあったよね」と、思い出すわけで、自分の幼い頃とマンガの少年たちの時代がダブるので、その点は共感できます。
つぎ。
夏の間に読もうと思って買っておいた本。
一気に読めました。相変わらず面白い、うまい。真山仁!
内容は中国のとある場所にオリンピック開催に合わせて原子力発電所を建設するというものなのだが、中国人の気質、日本人の気質の違いがよく表現されていると思う。だいぶ取材をしたんだろうなという印象を受けた。
最近のギョーザ事件や、メラミン入り粉ミルクの事件……。それを考えると、何とも中国人がやってしまいそうなことがわかるわけで、この本の中にもそんな中国人が何人も出てくるんだ。
それで原子力発電所を作ろうというのだから、「危ないんじゃないの?」という危惧を抱くが、案の定、そんな危ない状態がこの小説には表現されている。
しかしながら、相変わらずの真山節。「正義は勝つ(勝って欲しい)」ということを根底に置いているので、少しだけ救われる思いも残される。真っ当な中国人の登場人物が出てくるから。
しかし内容もさることながら、原子力発電所を中国で建設しようとするとどうなるのか。ひいては原子力の善し悪し、原発への賛否を考えさせられる。
9月に入ってから読んだ本。
クレイジーケンバンドのギタリスト、のっさん(小野瀬雅生)が書いた本。
のっさんが、多くのギタリストについて感想を述べている本なんだが、その表現の仕方が、料理法だったり、食べ物屋さんのお店の形態だったり、実に言いえて妙な表現で面白い。わかりやすい。的を射ている。
70年代のロック少年、ロック少女。あるいは好きなギタリストの1人や2人いたら、面白く読めると思う。
たとえば、、、。
●ジミ・ヘンドリックス…「燦然と輝くギター界の東池袋大勝軒」とか、
●リッチー・ブラックモア…「『スモーク・オン・ザ・ウォーター』はナポリタンの味」とか、
●マイケル・シェンカー…「異国の地で才能を花咲かせた天才シェフ」とか、
●ポール・マッカートニー、ジョン・レノン、ジョージ・ハリソン…「ビートルズという学食の3種のギター定食」とか、
●ジョー・ウォルシュ…「かっこいいカツ丼」とかとか。
いちいち笑えるキャッチコピーがつけられていて、それがうまい!
J・ガイルズにいたっては、「『ラーメンじゃなくて、うちは“中華ソバ”』と怒鳴る直立不動オヤジ」なんて…ぶっとふいてしまった^^
ほかにも楽しいキャッチコピーが見られるので、興味のある人はぜひ。絶対笑う^^;
それから、
森達也さん。この人の書く本は、しごく真っ当な思考の持ち主であること。いかに物事は多面性を持っていて、情報というものは、即信じられるものではない、ということを再認識する。
これは森達也氏のエッセイをまとめているんだけど、、、。何というかずいぶんとネガティヴな印象が強くって、ちょっと落ち込むかなあ。暗澹たる気持ちになっていくというか、同調していくというか……。
明るく、前向きになっているときに読むときついかも。暗く、後ろ向きになっているときには、反対に励みになるかもしれないなあ。
そんな本。
おしまい。
まずはこれ。
「のだめカンタービレ」に引き続き、大人買いしました。
このマンガが映画化されて、Tレックスの「20センチュリー・ボーイ」が聴こえてきたときに、読んでみようかなと思って買ったのがはじまりで、連載していたのは知っていたが噂でしか聞いたことがなかった。
面白いらしいという噂を耳にしてはいたものの、浦沢直樹……。「モンスター」を連載で読んでいたけれど、わかったようなわからないような終わり方で「んんん???」と思っていた。
結論。この人のマンガは連載で読んではいかん(笑)
絶対に途中でわからなくなります、はい。
現在「プルート」も読んでいるけど、、、これはどこへ行ってしまうのかなあ~。方向性がわからず。
で、「20世紀少年」。大人買いして、一気読みして正解。これも連載で読んでいたら、途中でわからなくなるだろうなというお話。
一気読みどころか、2度一気読みしてようやくわかった^^;
何というか、伏線の張り方が微妙なのだ。小説ならまだしも、絵で表現しなくてはならないお話だから。その絵の表現をうまくぼやかしているようで、でもうまくいっていない印象がなきにしもあらず。
これを謎扱いすればそのままでいいような気もしないでもないが、ややもするとストーリーが破綻しているのではないか? という思いを強くする。
おそらく、連載を長く続けるために、後から付け足した話があると思うんだよね。それが少し失敗しちゃったんじゃないのかな。
話の内容は、少年時代に作った秘密基地で、未来に関する想像を書き記していたら、そのままその想像しただけの話が現実化されていってしまったというもの。その現実化させていったある人物と方法が、子どもの遊びの延長線上のものであるにもかかわらず、世界を洗脳し、支配し、そして……。
そんな世界を救おうと「元少年たち」が頑張るわけだ。
感想をいえば、面白かったです。大阪万博の話とか出てくるんだけど「そーそー、そんなことがあったよね」と、思い出すわけで、自分の幼い頃とマンガの少年たちの時代がダブるので、その点は共感できます。
つぎ。
夏の間に読もうと思って買っておいた本。
一気に読めました。相変わらず面白い、うまい。真山仁!
内容は中国のとある場所にオリンピック開催に合わせて原子力発電所を建設するというものなのだが、中国人の気質、日本人の気質の違いがよく表現されていると思う。だいぶ取材をしたんだろうなという印象を受けた。
最近のギョーザ事件や、メラミン入り粉ミルクの事件……。それを考えると、何とも中国人がやってしまいそうなことがわかるわけで、この本の中にもそんな中国人が何人も出てくるんだ。
それで原子力発電所を作ろうというのだから、「危ないんじゃないの?」という危惧を抱くが、案の定、そんな危ない状態がこの小説には表現されている。
しかしながら、相変わらずの真山節。「正義は勝つ(勝って欲しい)」ということを根底に置いているので、少しだけ救われる思いも残される。真っ当な中国人の登場人物が出てくるから。
しかし内容もさることながら、原子力発電所を中国で建設しようとするとどうなるのか。ひいては原子力の善し悪し、原発への賛否を考えさせられる。
9月に入ってから読んだ本。
小野瀬雅生のギタリスト大喰らい (P-Vine BOOks) (P-Vine BOOks)
- 作者: 小野瀬雅生
- 出版社/メーカー: ブルース・インターアクションズ
- 発売日: 2008/09/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
クレイジーケンバンドのギタリスト、のっさん(小野瀬雅生)が書いた本。
のっさんが、多くのギタリストについて感想を述べている本なんだが、その表現の仕方が、料理法だったり、食べ物屋さんのお店の形態だったり、実に言いえて妙な表現で面白い。わかりやすい。的を射ている。
70年代のロック少年、ロック少女。あるいは好きなギタリストの1人や2人いたら、面白く読めると思う。
たとえば、、、。
●ジミ・ヘンドリックス…「燦然と輝くギター界の東池袋大勝軒」とか、
●リッチー・ブラックモア…「『スモーク・オン・ザ・ウォーター』はナポリタンの味」とか、
●マイケル・シェンカー…「異国の地で才能を花咲かせた天才シェフ」とか、
●ポール・マッカートニー、ジョン・レノン、ジョージ・ハリソン…「ビートルズという学食の3種のギター定食」とか、
●ジョー・ウォルシュ…「かっこいいカツ丼」とかとか。
いちいち笑えるキャッチコピーがつけられていて、それがうまい!
J・ガイルズにいたっては、「『ラーメンじゃなくて、うちは“中華ソバ”』と怒鳴る直立不動オヤジ」なんて…ぶっとふいてしまった^^
ほかにも楽しいキャッチコピーが見られるので、興味のある人はぜひ。絶対笑う^^;
それから、
森達也さん。この人の書く本は、しごく真っ当な思考の持ち主であること。いかに物事は多面性を持っていて、情報というものは、即信じられるものではない、ということを再認識する。
これは森達也氏のエッセイをまとめているんだけど、、、。何というかずいぶんとネガティヴな印象が強くって、ちょっと落ち込むかなあ。暗澹たる気持ちになっていくというか、同調していくというか……。
明るく、前向きになっているときに読むときついかも。暗く、後ろ向きになっているときには、反対に励みになるかもしれないなあ。
そんな本。
おしまい。
漫画・・・toro家へ行き、D君を横にソファーで読みふけりたいです。
toroさん、お茶! コーヒー・・・小腹が空いたわとか我侭言いながら・・・
『20世紀・・・』面白そうですよね。
真山さんの本ね~、そうそう、読もうと思っていたのに・・・
中国に原発・・・そりゃ、恐ろしい。北朝鮮も・・・事故あったら、必ず来ますね~。
青森は、核のゴミ捨て場でもあるし、原子力船「むつ」に初めて乗った小5の時・・・えもいわれぬ、嫌悪感があって・・・それ以来の核嫌い。
日本が原子力開発に費やした金を別のクリーンエネルギーにかけていたら・・・
と思うことは・・・いつもです(`Д´)ノ
by こぎん (2008-09-26 08:46)
*こぎんさま*
奥様~、お茶なんて言わず、ワインやビールでおもてなししますわよ~♪
おーっほっほっほ^^;
原発…これは本当に何なんだろうな…と今さらながら思います。
もっと他のエネルギーがあったんじゃないのかと。
わからないです。本当にわからない。
こんなに苦労して安全確保をしなくちゃいけないエネルギーなんて…。
最近では横須賀に「原子力空母ジョージ・ワシントン」さんが入港してしまって、
厚木基地に艦載機が飛んでくるのが、いや~な感じです。
うちの上空を飛んでますわ~。
by toro (2008-09-26 17:48)