叔父の葬儀 [家族の話]
前記事で書いた叔父のこと。訃報に接してから、叔父の死因やら、本当に葬儀には参列してもらいたくないのか…ということを、事実としてどうなのかと、叔母や従兄の奥さんに電話して聞いてみた。
すると、「『A子ちゃん(従妹:叔父の娘)は来て欲しくない』なんていうことは言っていなかったみたい」と、従兄の奥さんから教えられた。どうやら長姉が勝手に言ったことらしいのだった。
そして、脳梗塞がどうの、脳卒中がどうの…という噂を聞いていたが、直接の死因は肺炎で、その前にガンを患い1年ほど闘病生活を送っていたようなのだった。
私の母が他界したとき、一応、親戚の誰かが叔父のところへも連絡を入れてくれていたのだが、「具合が悪くてお母さんの葬儀には出られないらしいんだけど」と叔母。「具合が悪いってどこが悪いの?」と聞くと、「言えない」…というようなことを従弟(叔父の息子)は言ったらしい。ここで憶測のみであれこれと叔母と話をしたものであるが……。
そして、母の葬儀には叔父と従弟の連名の弔電一本のみ。
そして、そんなことがあった後の叔父の訃報である。
弔電をもらっていたから、弔電で返す…ということは考えた。それで、弔電は打ったのであるが、「目には目を、歯には歯を…」ではない。やったらやり返すようなことはしたくなかったし、「それはそれ、これはこれ」である。
叔母や従兄の奥さんなどは、「弔電だけ打てばいいんじゃないの?」という意見であったが、別にフツーに親戚なのだから葬儀には参列したかったし、叔父との最後のお別れができるものならしたかった。弔電だけで終わらせたくなかった。
なので、叔父が死んだと聞いたときは一人悶々としたのだった。
叔父家族が何で負い目を感じているのか、引け目を感じているのかはわからない。勝手なことをして、勝手に逆ギレしているようなものなのだから。そりゃ浅ましいことをしたと思う。引け目を感じるくらいならば、やらなきゃよかったのにと思う。それならば反対に、もっと厚顔でいればよかったのに、と思うくらいだ。
確かに親戚一同、叔父の訃報に接して困惑はした。でもやはり兄弟・姉妹であり、親戚である。いろいろな思いはあっても、せめて最後のお別れくらいしたいと思うのが人情ではないか。
始めに戻るが、はっきりと葬儀の参列を拒絶したわけではなく、長姉が勝手に言ったことだとわかったときに、「やっぱり行こう」と私は思った。姉に言えば、姉も行くと言ったので、二人で告別式に参列した。もちろん参列するとなれば包むものは包むし。
行ってみれば、他の親戚も4人ではあるが来ていた。(本気で親戚一同を呼べば、20人以上にはなったのに)。
式場に入ると、参列者は家族・親族も含めて30人にも満たない。大手企業を勤め上げ、それなりに偉くなった叔父であった。であるから、その企業からは2~3人ほどか、、、来てくれていたみたいであるが、それでもその数…。かろうじて、何通かの弔電はあったのであるが。
それにも増して大学時代は野球部で活躍し、それ相応にお友達がいたと思う。でも、そんな感じの人は全くいないのだ。さらにいえば、奥さんの友達、息子や娘の友達が来てもいいのではないかと思うのだが…そういう人もいなかった。
ほとんど呼んでいないようなのだった。
??????
叔父の姿を見れば、痩せこけていて全くに別人になっていた。だからか…。叔父の姿を皆に見せたくなかったから。それで人を呼ばなかったのか。
叔父の意思だったんだろうか。
お葬式というのは、遺された人のものだと私は思っている。逝ってしまった人を偲び、遺された人が最後のお別れをするところだと思っている。そういう意味では叔父の意思が反映されなくてもしょうがないと思うが、遺された人は多くいるはずだ。遺された人は最後のお別れをしたいとフツーに思うのではないか。
そして実際、叔父は生きていなくとも、叔父だって友達や親族に別れを告げたかったんじゃないと思う。
確かに、それは私の勝手な思いであるかもしれないが。
でも……。
祭壇に飾られたお花も少なくて、棺に入れられたお花の数も質素なものだった。母なんて、花だらけで棺の蓋が閉まらないんじゃないの?と思ったくらいだったのに。
そんなものだから、姉と「お花も贈ればよかったね」と話をした。
結局、参列した人数が少ないにも関わらず、叔母(叔父の奥さん)や従弟(叔父の息子)から何も声をかけられず。従弟などは無視しているような感じすらした。唯一、従妹(叔父の娘)だけが何となくではあるが、私たちに気持ちを表わしてくれたようであった。
そして嫌味になってはいけないと思って、姉と私は火葬場へは行かずに帰ってきたのであった。
4月に伯母(伯父の奥さん)、7月に母、11月に叔父。
伯母の葬儀は参列者は少なくても、それは温かいものだったし(伯母が生前に撮ったという遺影がかっこよかった!)、母は母で思いのほか盛大なものになり、賑やかでよかった。
だけど……。
今年はパタパタと逝ってしまったなあ。
皆あっちで会って、仲良くしてくれていればいいなと思う。
最後に、、、。叔父は私の最初の就職を世話してくれた人だった。例のことがある前は、会えば「どうだ、元気にしてるか?」と声をかけてくれる叔父だったのだ。体は大きくて、人のいい、やさしい叔父だったのにな。晩年を汚してしまって、本当に残念である。悲しいことである。……ともあれ、冥福を祈る姪なのであった。
おしまい
toroさんのことだから、きっと参列すると思っていました。
葬儀っていろんなことを考えますね。家がもし、母のを出さないとならなくなったら・・・密葬だろうな~。
仕事をしていた時は、いつでも、誰のでも受付係りでよく駆り出されていたけれど・・・同僚も残っている方も年々減ってしまったし・・・。今の季節、喪中の葉書が届くけれど・・・母にどんな方なの?と聞いても「?」だし・・・。
困っちゃうな~。
親戚って、音信不通になると・・・何かがあるってことなんだね~。
血が繋がっていない伴侶がいる分、なんか入っていけないバリアもあったりして・・・
もし、家の伯父になにかあっても・・・どうするかな?
だって往復3万、包んでなんぼ?? 考えると、めまいが・・・^^;
by (2007-12-01 08:43)
*こぎんさま*
はい、結局行きました。行かないで後悔するよりも、行ったほうがよい
だろうと思って。私としては行ってよかったと思っています。
こぎんさん…お見通しですね(うふふ)。
うちの母の場合は、友達が友達を呼び…という感じで、最終的にどの
くらいの人が参列してくれるのか、予想ができませんでした。
でもまあ結構来るだろうな~と思っていたら案の定^^;
わかんないですけど、こう、遺族が満足できる葬儀ができたら御の字
なんだろうなあ、とは思うのですが。
どうなんでしょうね。
by toro (2007-12-03 10:06)