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<覚書>介護保険とガンの看護(それから怒り^^;) [介護・看護・その他]

また面白くもなんともない話であるが、介護保険の申請の話である。

それから後半は怒っているけど…(笑)

40歳以上になると有無を言わさず介護保険の被保険者となるが、いざ、介護保険を受けようとするにはどうしたらいいのか。

医者に行って保険証を出せば、「はいこれ」といって受けられるワケではない。

市区町村にある介護福祉課、介護関係の担当課へ行き、まずは介護保険を受けるための要介護認定を受ける申請をしなければならない。

つまり、介護保険は「要支援」あるいは「要介護」と認定されなければ受けられない保険なのである。

認定をされるには、調査員が自宅まで訪問してきて、その状況を確認する。さらに、主治医に意見書を書いてもらい、それを参考にして審査会が行われ、「要支援・要介護」にあたるかどうかが決定する。

決定すると、新しい介護保険証に要支援1だとか、要介護1だとかが書かれて送られてくる。

そしてようやく介護保険が受けられるわけであるが、だからといってすぐに介護サービスや看護が受けられるわけではない。

認定されたならば、そこで「要支援1・2」それから「要介護1~」の2つに分けられる。

「要支援1・2」は地域包括支援センターへ連絡し、そこの保健士さんと契約を行う。

「要介護1~」は居宅介護サービスの事業者などのケアマネージャーさんと契約を行う。

そして、保健士さん、ケアマネージャーさんと、どんな介護サービスがうけたいのかとか、そんなことを相談しながらケアプランとして作り上げていく。

それからやっと、介護サービスが始まるわけである。

ここに至るまで、大体は1ヶ月ほど。

うちの母にいたっては2ヶ月かかった。

*    *    *    *    *

ここからは問題点。

今年の春に介護保険が改正されたのであるが、認定の度合いに変化が生じ、介護の現場でどたばたと不具合が生じている。

例えば、今まで「要介護1」だった人が、今回の改正で「要支援2」となってしまい、ケアマネージャーさんとの契約ではなくなってしまったということがある。これは、これまでケアマネさんにケアプランを作ってもらっていたのに、地域包括支援センターの保健士さんに依頼しなくてはならなくなったということだ。

つまり、ケアプランの作成を担当するところが、2つに分かれてしまったことで、「要支援」と「要介護」のボーダーラインにいる人は、支援なのか介護なのかで、担当するところを行ったり来たりしなければいけないのである。

現場も戸惑いを隠せないようだった。

さらに、介護用ベッドの貸与。今までは要介護であれば介護用ベッドを借りられたのに、要介護2以上でなければ借りられないようになってしまったのだ。その程度というと、寝返りがうてない人なのだという。

ベッドから起き上がることが難しいということで借りていた人が、寝返りがうてるということで、介護用ベッドを貸与を認められないということになってしまった。

実際、借りていたベッドを取り上げられてしまったということも出てきている。

ではどうすればいいのか。

要するに、実費で用意しろというのだ。

お年寄りから有無を言わさず、介護保険料を取っているにも関わらず、さらに実費で用意しろなんてむちゃくちゃである。

たくさんの年金を受けていたり、資産を持っているお年寄りなんて数は少ない。確かに、日本のほとんどの資産は高齢者が持っているかのように調査結果では出てくるが、それがすべてはない。

平均で物を見ていたならば、本当の高齢者像は見えてこないのだ。実際、お金を持っている高齢者は少ない。

だんだん話がそれてしまった…失礼^^;

でね、子どもがいたらいたで、子どもに「金を出せ」というのだよ。あああ、行政のやることなんか腹が立つ。

 

さて、ガンの看護に話は移る。

もし、訪問看護を受けたいとあらば、基本的には介護保険のサービスの一部である訪問看護をお願いすることになる。

そのために、介護認定の申請を受けなければ、サービスを受けられない仕組みになっている。

ということで、うちの母も介護保険の認定を受けたのである。

しかし一方で、今年の春にやはり医療保険制度の改正が行われ、「在宅療養支援診療所」が設置されることになった。ここから往診や訪問看護を受けることができるというわけだ。

つまり、介護保険で受ける訪問看護ではなく、医療保険(健康保険)で受ける訪問看護というのもできているのである。

もともと「訪問看護ステーション」といった在宅療養のための施設もあるが、これとはまた別のもののようである。

だんだん話もややこしくなってくるな。

来年、平成19年4月には「がん対策基本法(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan03/pdf/1-2.pdf)」なんていう法律も施行される。

また、新しい法律が施行されることにより、変わってくることも続々と出てくるんだろうなあと、現在、やや不安に陥っているが、結局困る点というのは以下のようなことである。

病気(がん)による「訪問看護」は介護保険なのか、医療保険なのか。

終末期医療というのは介護なのか、医療なのか。

それを判断するのは、余命なのか、状態なのか。大体、誰が判断するというのか。

現場も混乱するよ。

私とて、とりあえず今は介護保険で「訪問看護」をお願いしようと思っているが、どうも医療でもお願いできるとうことがわかって、どっちにしたらいいんじゃい、と悩み始めている始末である。

おそらく、基本は介護保険なんだろうとは思うんだけど。

 

もひとつ。

健康保険料、介護保険料を納付している私たちは、このような医療なのか介護なのかわからない、そういうものが実際にどのように行われ、そして納付しているお金がどのように使われているのか、本当は監視しなくちゃいけないよね…と思う。

ちゃんとヘルパーさんたちにお金が支払われているのかどうかもそう。

現場の混乱で、必要なところにお金が行っていないなんてことがあってはいけないのだ。

でも、それがあるような気がする。おかしな気がする。

だけどさ、わかんないんだよ、結局。

どうなっているんだろうね…。

 

話がどんどんそれて行ったけれど、日本のセイフティ・ネットも全体を見れば、ごたごたやばい状態になっているよ、ということだ。

知れば知るほど、嫌になるし、危機感を覚えるね、というお話でした。

 

ちょっと支離滅裂で失礼いたしました。

 

おしまい。


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コメント 5

あと何年後かには病院のベッド数をかなり減らすっていうんでしょ??
在宅には限度ってあると思うんだけど・・・福祉ってどうなるんだろう??
今度の火曜日が「調査」の日なんだけど、調査とか・・・福祉用語って思いやりがほしいかも。なんか悪いことしてるみたいで・・・だから母には「ごきげんうかがい」に来るって言ってあるんだけど・・・。
案の定、「家に来るの? イヤだ!」と言いはじめまして、断ってくれって・・・。
大荒れの火曜日になるかも・・・^^;
by (2006-12-13 11:26) 

toro

*こぎんさま* ありがとうございます。
病院のベッド数を減らすのも、医療費削減のためなんですよね。
「訪問看護ステーション」も報酬が減らされて、看護士さんが減っているというのに、今度は「在宅療養支援診療所」の創設ですからね~。厚労省の考えていることがさっぱりわかりません。怒りすら覚えるという…。
この国から、「福祉」はなくなりつつありますよー。すべて金金金金…。
行政がやるべきことを民間に丸投げして、そうしながらも「金を出せ」ですから。
お金持ちしか福祉の恩恵を受けられなくなることは必至でしょう。
お母様のところへの調査。いい人が来てくれるといいですね。
それだけでずいぶん違うようですから…。相性っていうのもありますし。
大荒れにならないことをお祈りしています。
by toro (2006-12-14 08:22) 

エッコ・ミ

はじめまして。うちは今のところまだ親が介護を必要としていないのですが、明日は我が身という思いで読ませていただきました。その立場になってみないと気づかなかったり、わからなかったりする問題点、矛盾点ってたくさんあるのですね。日本のセフティ・ネットに対する不安、まったく同感。弱者いじめがどんどん進んでいるのを痛感します。
政治というのは、要は私たちの税金をどう使うか、を決めることだと思うのですが、無駄使いはされるわ、弱者が容赦なく切り捨てられるわでは、本当にいやになってしまいます。
by エッコ・ミ (2006-12-14 21:24) 

toro

*エッコ・ミさま* ありがとうございます。まずははじめまして。
この国の政策、特にセイフティネットは本当に危うい状態だと実感しています。
このままでは弱者は死んでしまうでしょう。これでいいのか日本! と、つい
叫びたくなってしまうんですけどね^^; 考え始めると血圧が急上昇です。
「美しい日本」なんて言っているくせに、全然美しくない人々が政治家ですよ。
「美しくない人に美しい日本なんて作れるわけがない!」とまた叫んだりして、
そうして、また血圧が上がるんです…。
まだまだ、書き足りないことがあり。。。現在、巧妙な法律改正に腹を立てて
いて、カッカしているところなので。。。いやいや、よろしくお願いします。
by toro (2006-12-15 10:29) 

shappy

うちは、要支援だったのですが、要支援2になりました。
で、介護支援事業所と契約していましたが、包括になりました。
でも、包括が介護支援事業所の関係会社(今まで来て頂いたヘルパーが所属している会社)に業務委託してくれたので、包括と契約はしましたが、同じヘルパーさんが来てくれています。
12月1日に要介護1になりましたので、また包括は関係なくなり、介護支援事業所と契約し直しましたが、同じヘルパーさんが来てくれています。
でも、契約くらいはたいしたことないと思っています。
遠隔地に住んでいますが、契約書を郵便で送ってもらって、記入捺印して送り返すだけですから。

ただ、このように、信頼おける介護支援事業所と初めから契約できるかどうかが鍵です。
義叔母の時は、神奈川でしたが、信頼関係を築けなかったので、市役所まで何度相談に行ったことか。。。
介護支援事業所と相性が悪ければ、ほかと契約しなおすことを考えて下さい。
でも、信頼おける新しい事業所が見つかってから、今までのところは解除して下さいネ!
それでないと、サービスが受けられない空白の日が出来てしまいますから。

今年の秋、全国で始まっている「認知症サポーター」研修を受けて、「認知症サポーター」になりました。
私の住む県では研修費用は無料でした。
ヘルパー研修、認知症サポーター研修、在宅介護研修・・・など、無料に近いものがあります。
もし、出席する時間がとれれば、介護が始まりそうな今、行くのが一番よいと思います。検討してみて下さい。
by shappy (2006-12-25 15:04) 

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