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最近読んだ本 [本の感想]

おっとどっこい。1月は一度も更新しないで終わるところだった^^;

年末年始のこと、1月17日の阪神淡路大震災のことも記そうと思っていたのですが、いかんせん寒くて……。
(と言い訳です。)

年末年始は、毎年恒例の宴会を開催し、大晦日には寒川神社で大祓い。初詣は森戸大神宮へ。そしてどんど焼きのときに大雄山最乗寺へ行きました。

恒例です。全然変わりのない年末年始の行動。毎年、初詣だけは決まりを設けておらず、年が明けたときにピンときた寺社仏閣に行くようにしています。なので、今年は森戸大神宮。昨年は日本橋七福神めぐりでした。

そして17日。

毎年、阪神淡路大震災のお見舞いとご冥福を残すようにしていました。

今年は……例の「世界一のクリスマスツリー」でガックリきて、「一体、鎮魂って何?」と考えてしまいました。

考えれば考えるほど、つくづく傷は癒えていないのだと思います。先の戦争も、原爆投下も、いくつかの大災害も、さまざまな犯罪、事件、、、。こういう人が傷つく、自然が傷つくことは、決して癒されるものではないのではないか。そんなことを思いました。

軽減されることはあっても、完全に消すことはできないもの。そこにたどり着きました。

では、それをちゃんと記憶、歴史にとどめておく方法はできないのだろうか。いたずらにビジネスに変えてしまうような輩が現れないで済む方法はないのだろうかと考えています。

最近は歴史修正主義者という人が多く出てきているようです。ほとんどは「歴史改竄主義」と言ってもおかしくないような発言ですが、そんなことがあっていいのでしょうかね。

なんだか、残念なことが多すぎで、今年も怒りで震える一年になりそうです……。


さて、最近読んだ本。

殺人犯はそこにいる (新潮文庫 し 53-2)

殺人犯はそこにいる (新潮文庫 し 53-2)

  • 作者: 清水 潔
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/05/28
  • メディア: 文庫


また怒りに震えてしまう内容の本なのですが、これはぜひとも読んでほしい本です。

足利事件と言われる女児誘拐殺人事件の(捕まっていない)真犯人に迫るノンフィクション作品。

冤罪で捕まった菅家さんの苦しみ、被害者家族の苦しみ、そして無視された目撃者証言や杜撰なDNA鑑定、警察権力の傲慢さなどが、この本で白日の下にさらされます。

コツコツと地道な調査の結果、真犯人に迫る様は執念と怒りに満ちていて、よくぞ調べてくれたと賞賛しかありません。


清水潔さんの作品は、「桶川ストーカー殺人事件」も読んでいるのですが、こちらも読んでほしい。

警察の広報と成り下がっているマスコミの実態もわかります。記者たちは、自分の足で調べることもせず、大本営発表に依存してるという、責任感も正義もない人々なのだと。

私たちは、大本営発表に騙されています。

被害者のひととなりを、警察の都合のいいように発表されているということ……。桶川ストーカー殺人事件では、被害者の女性をまるで遊び人のように仕立てあげ、事件に巻き込まれて当然というような論調にしたのは、警察でありマスコミです。これを読んで、ごくごく普通の女子大生であったことがわかります。

桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫)

桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫)

  • 作者: 清水 潔
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/05/28
  • メディア: 文庫


冤罪を隠すために、警察、権力を持った者が体裁を保つために、本当のことをたくさん隠しているのだということ。

恐ろしいことが行われているということを知る、良書です。



おしまい。
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