こんな舞台を観てきた [芸術・文化]
もう終わったからネタバレもおかまいなく書けるということで、7月に「子供の事情」というお芝居を観てきました。
三谷幸喜さん作、大泉洋ちゃん、天海祐希さん、伊藤蘭さんなどなど、そうそうたるメンバーがキャストの舞台でした。(ほか、吉田羊さん、小池栄子さん、林遣都さん、青木さやかさん、小手伸也さん、春海四方さん、浅野和之さん)。
実は三谷幸喜さんの作るものはあまり好きではなく、とくに映画についてはいかがなものだろうかと思っていました。舞台をそのまま映画にしたようで、映画にする必要がないのではないか? と思うものばかり。
ただNHKの大河ドラマ「真田丸」は見てしまったのですよね……。それが意外と面白かったという……^^;
善し悪しはあるのだろうと。だいたい舞台でのお芝居が基本の人ですから、まあまあ脚本は悪くはないんじゃない? くらいの気持ちで行きました。
どちらにせよ出演者の豪華さに抗いがたく。
しかしあとから知ることになるのですが、ずいぶんとプラチナチケットとなっていたようで、チケットを取れただけでもラッキーなことのようでした。(シスカンパニーの会員になっていまして、その先行販売であっけなく取れたんですけどね^^;)。
行ってみれば客席の前方3列がつぶされていて、4列目が最前列となっており、6列目だった私たちは、3列目で観劇ができたわけです。ただ、舞台のお芝居に関しては、全体を見ようとすると、本当はもう少し後ろのほうがいいんですけどね。
ともあれ、前方でしたので役者さんのご尊顔ははっきりと見てきました。
お話の内容は、昭和46年の10歳の子どもが学校でどんな生活をしていたかというもの。
三谷幸喜さんは一つ年上ですが、同世代。なので、あ~そうそうあるあるというようなエピソードが満載で、大笑いしつつ、涙するところも。
子どもにもいろんな事情があるんですよね。転校してきたことで特別扱いを受けたり、面倒見のいい姉御を演じなくてはならなかったり、出生の秘密があったり。
そんな事情を抱えながらも、子どもたちは学校に通い、友達と交わり、生活をしているわけです。
キャストにつけられた名前を見るだけでも、いろいろと想像ができます。
「アニキ、ジョー、ホリさん、ゴータマ、ホジョリン、ソウリ、ドテ、ジゾウ、リピート、ヒメ」。
パンフによれば、ものがたりは、
「4月のある日の放課後。
みんなが塾や習い事で忙しい中、
なんだかんだと毎日教室に残っているのは
いつもだいたい同じ顔ぶれである。
クラスで一番頼りになるアニキ。
クラスで一番の勉強家ホリさん。
クラスで一番の問題児ゴータマ。
おじいちゃんみたいなジゾウ。
恐竜博士のドテ。
何でもオウム返しのリピート。
子役スターのヒメは仕事が忙しく
放課後に特別授業を受けている。
みんなのあだ名をつけたのはホジョリンだ。
スーパーエイトと呼ばれる彼らに
学級委員のソウリが目を光らせている。
と、そこへ、
ミステリアスな転校生ジョーが現れた__」
と前段。
こういう子どもたちを大人が演じるので、切なさや面白さが倍増するという。
巧みな役者さんを揃えているからこその、おそらく相乗効果なのでしょう。
私としては、ジョーの大泉洋ちゃんとアニキの天海祐希さん目当てではあったのですが、いやいやほかの役者さんたちが実にいいこと。
ゴータマ演じる小池栄子さんにしても、ソウリを演じる青木さやかさんにしても、その役が実にハマっていて、よかったです。
小池栄子さんについては、朝ドラの「マッサン」を見て、「あ、いい役者さんになってる!」と気づき、さらには福田雄一さん作演出の「才原警部の終わらない明日」で見て、素晴らしいと。
才原警部の終わらない明日に関して言うと、セリフが突っ込むことばかりで、ちょっと可哀想だと思っていたのですが、今回はそういう役回りではなく、ストーリーの流れにぴったりとはまっていて、「いるいる、こんな子」と思いました。うまかったなあ。
伊藤蘭さんにいたっては、やっぱり昔のコントで培ってきたコメディエンヌの血でしょうか。あの頃と同様に、とても弾けていて面白かった。
ほかの役者さんも芸達者で本当にきりがない。いいお芝居でした。
フィナーレの演出がまた秀逸で、どうして前3列の座席をつぶしたのか、このときわかりました。
舞台に作られた教室が生徒と一緒に、舞台のずーっと奥の方まで遠のいて行ったのです。教室内で生徒たちがワイワイガヤガヤしたまま、ずーっと……。遠い記憶となっていったイメージを舞台で表したのでした。
見ているとどんどん奥の方まで行くので、どれほど舞台が深いのか知るわけですが、すごいなと思いましたよ。舞台をうまく使っている。うまい。
全く、途中で眠たくなるようなお芝居ではなく(←失礼ですね^^;)、面白おかしく、そして切なく最後まで観劇することができました。
好き嫌いの激しい夫T君も満足だったようです。
「子供の事情」は10月にwowowで放送されるとのこと。さて、録画をしましょうかね。
おしまい。
三谷幸喜さん作、大泉洋ちゃん、天海祐希さん、伊藤蘭さんなどなど、そうそうたるメンバーがキャストの舞台でした。(ほか、吉田羊さん、小池栄子さん、林遣都さん、青木さやかさん、小手伸也さん、春海四方さん、浅野和之さん)。
実は三谷幸喜さんの作るものはあまり好きではなく、とくに映画についてはいかがなものだろうかと思っていました。舞台をそのまま映画にしたようで、映画にする必要がないのではないか? と思うものばかり。
ただNHKの大河ドラマ「真田丸」は見てしまったのですよね……。それが意外と面白かったという……^^;
善し悪しはあるのだろうと。だいたい舞台でのお芝居が基本の人ですから、まあまあ脚本は悪くはないんじゃない? くらいの気持ちで行きました。
どちらにせよ出演者の豪華さに抗いがたく。
しかしあとから知ることになるのですが、ずいぶんとプラチナチケットとなっていたようで、チケットを取れただけでもラッキーなことのようでした。(シスカンパニーの会員になっていまして、その先行販売であっけなく取れたんですけどね^^;)。
行ってみれば客席の前方3列がつぶされていて、4列目が最前列となっており、6列目だった私たちは、3列目で観劇ができたわけです。ただ、舞台のお芝居に関しては、全体を見ようとすると、本当はもう少し後ろのほうがいいんですけどね。
ともあれ、前方でしたので役者さんのご尊顔ははっきりと見てきました。
お話の内容は、昭和46年の10歳の子どもが学校でどんな生活をしていたかというもの。
三谷幸喜さんは一つ年上ですが、同世代。なので、あ~そうそうあるあるというようなエピソードが満載で、大笑いしつつ、涙するところも。
子どもにもいろんな事情があるんですよね。転校してきたことで特別扱いを受けたり、面倒見のいい姉御を演じなくてはならなかったり、出生の秘密があったり。
そんな事情を抱えながらも、子どもたちは学校に通い、友達と交わり、生活をしているわけです。
キャストにつけられた名前を見るだけでも、いろいろと想像ができます。
「アニキ、ジョー、ホリさん、ゴータマ、ホジョリン、ソウリ、ドテ、ジゾウ、リピート、ヒメ」。
パンフによれば、ものがたりは、
「4月のある日の放課後。
みんなが塾や習い事で忙しい中、
なんだかんだと毎日教室に残っているのは
いつもだいたい同じ顔ぶれである。
クラスで一番頼りになるアニキ。
クラスで一番の勉強家ホリさん。
クラスで一番の問題児ゴータマ。
おじいちゃんみたいなジゾウ。
恐竜博士のドテ。
何でもオウム返しのリピート。
子役スターのヒメは仕事が忙しく
放課後に特別授業を受けている。
みんなのあだ名をつけたのはホジョリンだ。
スーパーエイトと呼ばれる彼らに
学級委員のソウリが目を光らせている。
と、そこへ、
ミステリアスな転校生ジョーが現れた__」
と前段。
こういう子どもたちを大人が演じるので、切なさや面白さが倍増するという。
巧みな役者さんを揃えているからこその、おそらく相乗効果なのでしょう。
私としては、ジョーの大泉洋ちゃんとアニキの天海祐希さん目当てではあったのですが、いやいやほかの役者さんたちが実にいいこと。
ゴータマ演じる小池栄子さんにしても、ソウリを演じる青木さやかさんにしても、その役が実にハマっていて、よかったです。
小池栄子さんについては、朝ドラの「マッサン」を見て、「あ、いい役者さんになってる!」と気づき、さらには福田雄一さん作演出の「才原警部の終わらない明日」で見て、素晴らしいと。
才原警部の終わらない明日に関して言うと、セリフが突っ込むことばかりで、ちょっと可哀想だと思っていたのですが、今回はそういう役回りではなく、ストーリーの流れにぴったりとはまっていて、「いるいる、こんな子」と思いました。うまかったなあ。
伊藤蘭さんにいたっては、やっぱり昔のコントで培ってきたコメディエンヌの血でしょうか。あの頃と同様に、とても弾けていて面白かった。
ほかの役者さんも芸達者で本当にきりがない。いいお芝居でした。
フィナーレの演出がまた秀逸で、どうして前3列の座席をつぶしたのか、このときわかりました。
舞台に作られた教室が生徒と一緒に、舞台のずーっと奥の方まで遠のいて行ったのです。教室内で生徒たちがワイワイガヤガヤしたまま、ずーっと……。遠い記憶となっていったイメージを舞台で表したのでした。
見ているとどんどん奥の方まで行くので、どれほど舞台が深いのか知るわけですが、すごいなと思いましたよ。舞台をうまく使っている。うまい。
全く、途中で眠たくなるようなお芝居ではなく(←失礼ですね^^;)、面白おかしく、そして切なく最後まで観劇することができました。
好き嫌いの激しい夫T君も満足だったようです。
「子供の事情」は10月にwowowで放送されるとのこと。さて、録画をしましょうかね。
おしまい。
これは買わないと、と……。 [芸術・文化]
以前、こんな人がいたということで書いた記事がありました。
「ふと思い出すあの人」
荒木経惟さんの奥様だった荒木陽子さんのこと。
彼女の遺した文章が一冊の本になって出版されたのです。
ちょっとお高い本でしたが、買いました。
読んでいなかった文章も含まれているので、これはいま一度読み返したいと思って。
結構な分量なので、少しずつ読み進めていこうと思っています。
そしていま、荒木経惟さんの写真展が2か所で行われています。
東京写真美術館で「総合開館20周年記念 荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」。
それから、オペラシティで「写狂老人A」。
先日、東京写真美術館のほうへ行ってきました。
そして、なぜだか、しみじみとした気分になり、帰ってきました。
自分が10代の後半から見ていた荒木さんの写真の数々。
月日が経つのが早いというそれよりも、同じ時代を私も生きていたんだということに、懐かしさを覚えるというか、まさにセンチメンタルな気持ちになるというか……。
不思議な感じでした。
まだどちらも写真展は開催中なので、時間がある人はぜひ。
あと、もうちょっと頑張んないとな……とも思ったのでした^^;
おしまい。
「ふと思い出すあの人」
荒木経惟さんの奥様だった荒木陽子さんのこと。
彼女の遺した文章が一冊の本になって出版されたのです。
ちょっとお高い本でしたが、買いました。
読んでいなかった文章も含まれているので、これはいま一度読み返したいと思って。
結構な分量なので、少しずつ読み進めていこうと思っています。
そしていま、荒木経惟さんの写真展が2か所で行われています。
東京写真美術館で「総合開館20周年記念 荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」。
それから、オペラシティで「写狂老人A」。
先日、東京写真美術館のほうへ行ってきました。
そして、なぜだか、しみじみとした気分になり、帰ってきました。
自分が10代の後半から見ていた荒木さんの写真の数々。
月日が経つのが早いというそれよりも、同じ時代を私も生きていたんだということに、懐かしさを覚えるというか、まさにセンチメンタルな気持ちになるというか……。
不思議な感じでした。
まだどちらも写真展は開催中なので、時間がある人はぜひ。
あと、もうちょっと頑張んないとな……とも思ったのでした^^;
おしまい。