アートフェスティバルもろもろ [芸術・文化]
秦野まで友人の個展を見に行ってきました。
4月の終わりから、5月いっぱい行われていた丹沢アートフェスティバルのなかで行われた個展です。
丹沢と一括りにしていますが、秦野市内と足柄、小田原、大磯、平塚、伊勢原、厚木が会場となっていて、かなり広範囲なイベントのようです。
実はこのアートフェスティバルを知ったのは昨年のことで、「へえ、こんなことをしているんだ」と感心していました。
そのなかで、友人もずーっと関わっていたようで……。
絵を描いていると聞いてはいたけれど、同じ県内に暮らしながら全く音信不通だったのです。
ところが恩師が亡くなって、お墓参りに行こうと言い出したことをきっかけに、昨年、20数年ぶりに再会しました。
そして今回、個展の案内状を送ってくれたので、いそいそと行ったのでした。
美術館というけれど、こじんまりとした素敵なgallery。
作品は写真撮影不可だったので、ここに載せることはできないのですが、はがきに印刷してあるような絵がいくつかと、彼女のご主人が作っていた関係から作られた鉄のオブジェがいくつか。
外見やしゃべり方はほわほわしている彼女なのですが、柔らかい風合いながらも意志の強さを感じさせる作品の数々で、見ていてうれしくなりました。ずっと続けてくれていてうれしいというか、羨ましいというか^^;
私は芸術作品を自ら作り出すということを諦めた人間なので、何十年も続けている彼女の姿が眩しくて、そして感動をするという……。
2年前にご主人を亡くされているのですが、そのご主人の作品が秦野駅の南口にあるということで、それも見てきました。
ご主人のこともあんまり知らなくて、いまさら友人だ、なんて言っていいのかと思うくらいで……^^;
外からこの夫婦のひととなりを、最近になって知ることとなり、いままで私は一体何をしていたんだろうと、頭のなかをぐるぐると探ってしまいました。彼女はこういう生活をしていたんだなと。これを読んで泣けてきました。→●
前回の「藤野ぐるっと陶器市」に行ってから、この丹沢アートフェスティバルのなかの個展に行って思ったのは、藤野の陶器市もアートフェスティバルのようなものだったのだなということでした。作品(陶器)を売るから「市」という名をつけているけれど、作品を見せるという役割も担っているのだから、アートフェスティバルだよなと。
友人の作品にも一つひとつ値段がつけられていましたし、芸術作品という売り物と思えば、そうなんだよなあ。
ただ、藤野で覚えた違和感は変わらないですけれど……。
そんななか、丹沢美術館で「逗子でもアートフェスティバルがあるんですよ~」という声を聞きました。
どうやら、丹沢アートフェスティバルよりも歴史は古いようです。
ということで、県内のそういったイベントを検索してみると、あるある。
ASHIGARAアートプロジェクト(アートフェスティバル)
極楽寺・稲村ヶ崎アートフェスティバル
逗子アートフェスティバル
県外、全国を見ても、たくさんのこういったイベントが行われていることを知りました。
これらのイベントに触れてみて思ったことがあります。
ゆとりがあるとき(たとえばバブル経済のとき)に芸術・文化が栄えるということを、これまでの歴史のなかで語られて(学んで)きましたが、これほどまでに経済が回らなくなった日本に必要なのは、やっぱり芸術・文化なんじゃないかということ。
これからは第3次産業だ、サービス業だ、と言われて久しいですよね。介護にしても保育にしても、全く経済の担い手として優遇されていないし、相変わらず第2次産業に力を入れている国に対して、日本の未来を全然考えていない。なぜ? と思います。
うちの地元では「手づくりマルシェ」というイベントが年に2回行われています。年々、集客数も伸び、3万人以上が訪れるというのです。
私自身は、前記事にも書いた通りに、素人に毛が生えたような人の「手づくり」がちょっと苦手なので、あんまり食指が動かないのですが、こういうものを必要としている人が多くなってきているということに着目すべきだと思うのです。
内需拡大をするためには、大手の製造業が作ったものではなく、これからは個人の手による「作品」なのではないかと。
ちょっと調べただけでも、これだけのアートフェスティバルや(陶器市や手づくりマルシェのような)市場があり、そこに集まる人も増えているという、この現象を考えのなかに入れないわけにはいかないのではないかと。アニメ産業が注目されていますが、一方でこういった個人による手づくり産業もあるのではないかと思うのです。
そう思うと、職人さんの仕事というのも、このなかに入るのかもしれません。
まあ、でもそういう意味では、もう個人個人で頑張るしかないんだよというようなことなのかもしれないけれど、その個人個人が繋がって未来を作っていくしか、日本には残されていないのではないかと感じています。
産直市場にしてもそうだし、第6次産業と言われるものも、こういったものの一つになるのでしょう。
話は壮大になってしまいますが、日本の製造業というのは、どんどん個人の手にかわっていくのではないかということ。
ゆとりがあるから芸術・文化ではなく、もう行きわたったから芸術・文化しか残っていない。個人の選択はそちらに向かっていると、そう感じた次第です。
ちょっとざーっと考えを記したわけですが、でもまだまだ考えが足りないような気もします。
このことは、これからもう少し深く考えてみようかと。
何かまた考えついたら書くかもしれません^^;
最後に、アートフェスティバルを調べていて行ってみたいと思ったところがここ。
てしかが極寒Artフェスティバル
極寒のなか、楽しそうだわ~。
おしまい。
おまけ。
秦野で不思議な場所がありました。観音堂と教会が向かい合っているんですよ。
この観音堂の向かいに・・・・・・。
この教会がある。
観音堂のとなりには神社もあったりして不思議な空間。
結構秦野は面白かったです、はい。
4月の終わりから、5月いっぱい行われていた丹沢アートフェスティバルのなかで行われた個展です。
丹沢と一括りにしていますが、秦野市内と足柄、小田原、大磯、平塚、伊勢原、厚木が会場となっていて、かなり広範囲なイベントのようです。
実はこのアートフェスティバルを知ったのは昨年のことで、「へえ、こんなことをしているんだ」と感心していました。
そのなかで、友人もずーっと関わっていたようで……。
絵を描いていると聞いてはいたけれど、同じ県内に暮らしながら全く音信不通だったのです。
ところが恩師が亡くなって、お墓参りに行こうと言い出したことをきっかけに、昨年、20数年ぶりに再会しました。
そして今回、個展の案内状を送ってくれたので、いそいそと行ったのでした。
美術館というけれど、こじんまりとした素敵なgallery。
作品は写真撮影不可だったので、ここに載せることはできないのですが、はがきに印刷してあるような絵がいくつかと、彼女のご主人が作っていた関係から作られた鉄のオブジェがいくつか。
外見やしゃべり方はほわほわしている彼女なのですが、柔らかい風合いながらも意志の強さを感じさせる作品の数々で、見ていてうれしくなりました。ずっと続けてくれていてうれしいというか、羨ましいというか^^;
私は芸術作品を自ら作り出すということを諦めた人間なので、何十年も続けている彼女の姿が眩しくて、そして感動をするという……。
2年前にご主人を亡くされているのですが、そのご主人の作品が秦野駅の南口にあるということで、それも見てきました。
ご主人のこともあんまり知らなくて、いまさら友人だ、なんて言っていいのかと思うくらいで……^^;
外からこの夫婦のひととなりを、最近になって知ることとなり、いままで私は一体何をしていたんだろうと、頭のなかをぐるぐると探ってしまいました。彼女はこういう生活をしていたんだなと。これを読んで泣けてきました。→●
前回の「藤野ぐるっと陶器市」に行ってから、この丹沢アートフェスティバルのなかの個展に行って思ったのは、藤野の陶器市もアートフェスティバルのようなものだったのだなということでした。作品(陶器)を売るから「市」という名をつけているけれど、作品を見せるという役割も担っているのだから、アートフェスティバルだよなと。
友人の作品にも一つひとつ値段がつけられていましたし、芸術作品という売り物と思えば、そうなんだよなあ。
ただ、藤野で覚えた違和感は変わらないですけれど……。
そんななか、丹沢美術館で「逗子でもアートフェスティバルがあるんですよ~」という声を聞きました。
どうやら、丹沢アートフェスティバルよりも歴史は古いようです。
ということで、県内のそういったイベントを検索してみると、あるある。
ASHIGARAアートプロジェクト(アートフェスティバル)
極楽寺・稲村ヶ崎アートフェスティバル
逗子アートフェスティバル
県外、全国を見ても、たくさんのこういったイベントが行われていることを知りました。
これらのイベントに触れてみて思ったことがあります。
ゆとりがあるとき(たとえばバブル経済のとき)に芸術・文化が栄えるということを、これまでの歴史のなかで語られて(学んで)きましたが、これほどまでに経済が回らなくなった日本に必要なのは、やっぱり芸術・文化なんじゃないかということ。
これからは第3次産業だ、サービス業だ、と言われて久しいですよね。介護にしても保育にしても、全く経済の担い手として優遇されていないし、相変わらず第2次産業に力を入れている国に対して、日本の未来を全然考えていない。なぜ? と思います。
うちの地元では「手づくりマルシェ」というイベントが年に2回行われています。年々、集客数も伸び、3万人以上が訪れるというのです。
私自身は、前記事にも書いた通りに、素人に毛が生えたような人の「手づくり」がちょっと苦手なので、あんまり食指が動かないのですが、こういうものを必要としている人が多くなってきているということに着目すべきだと思うのです。
内需拡大をするためには、大手の製造業が作ったものではなく、これからは個人の手による「作品」なのではないかと。
ちょっと調べただけでも、これだけのアートフェスティバルや(陶器市や手づくりマルシェのような)市場があり、そこに集まる人も増えているという、この現象を考えのなかに入れないわけにはいかないのではないかと。アニメ産業が注目されていますが、一方でこういった個人による手づくり産業もあるのではないかと思うのです。
そう思うと、職人さんの仕事というのも、このなかに入るのかもしれません。
まあ、でもそういう意味では、もう個人個人で頑張るしかないんだよというようなことなのかもしれないけれど、その個人個人が繋がって未来を作っていくしか、日本には残されていないのではないかと感じています。
産直市場にしてもそうだし、第6次産業と言われるものも、こういったものの一つになるのでしょう。
話は壮大になってしまいますが、日本の製造業というのは、どんどん個人の手にかわっていくのではないかということ。
ゆとりがあるから芸術・文化ではなく、もう行きわたったから芸術・文化しか残っていない。個人の選択はそちらに向かっていると、そう感じた次第です。
ちょっとざーっと考えを記したわけですが、でもまだまだ考えが足りないような気もします。
このことは、これからもう少し深く考えてみようかと。
何かまた考えついたら書くかもしれません^^;
最後に、アートフェスティバルを調べていて行ってみたいと思ったところがここ。
てしかが極寒Artフェスティバル
極寒のなか、楽しそうだわ~。
おしまい。
おまけ。
秦野で不思議な場所がありました。観音堂と教会が向かい合っているんですよ。
この観音堂の向かいに・・・・・・。
この教会がある。
観音堂のとなりには神社もあったりして不思議な空間。
結構秦野は面白かったです、はい。