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そういうことか? [介護・看護・その他]

義母の介護問題は微妙な時期に入り、本人のたっての希望により、在宅介護を始めることとなった。

しかし、家族が介入するのは土日祝日のみ。平日は、ヘルパーさんの訪問、デイサービスの活用で乗り切ってもらう。まったく動けないわけではなく、痴呆もほとんどないので、部屋の改装(トイレのドアを換える)などをしたのちに、ショートステイ先から帰宅することになる。

もう心配しても仕方がないという心境になってきた。

義兄夫婦がメインとなって義母の介護のことを考えてくれているのだが、とにかく後手後手でイライラするのである。

でもこれを言っちゃー、私に介護のお鉢が回ってくるので、だんまりを決め込むしかない。なので心配するのはやめようと決意した。

そんなことを考えていたときに、ある一つの疑問が生まれた。

昔から感じていたこと。
義母はADHDの特徴を持った人だった。

どんな特徴かというと……。
・衝動的である。
・気が散りやすい。
・片付けが苦手である。
・人の話が終わるのを待てず、遮るように話しをする。
・一番になりたい。独占したい。順番が待てない。待つのが苦手。
・他人の行動に横から入り、すぐにちょっかいを出す。
・ささいなことで口論となり、我慢できないトラブルメーカー。
・モンスターペアレンツ。

自分では「言わずにいられない性格だから……」と言って、平気で人を傷つけるようなことを言うのは日常茶飯事であった。

要するに、「言いたい」という衝動を抑えられない人なのである。

そして、この人のこの特徴は一体何なんだろうと思い続けてたどり着いたのは、「大人のADHD」ということだった。


それはさておき今回、義母が難病指定されている病気であったとわかったとき、調べてみて「あれ?」と思ったことがあった。

難病のケアマニュアルにあったこの文章。

『PSP では、認知機能障害が出現し問題になることがあります。研究班の調査によりますと、認知症が出現するのは発症1~2 年目からが多いようです。
PSPでは前頭葉が障害されますが、前頭葉には動作の開始や終了したりする、いわばスイッチを入れたり切ったりする役目があります。スイッチが入らないと、動かなくなったりしゃべらなくなったりしますし,スイッチが切れないと、動作が終わらず同じ動作を続けるという症状が出る場合があります。
また「食べると危ないから食べないでね」と説明した時の返事はよくても、いざ食物が目の前にあると口に入れてしまったり、「危ないから一人で動かないでね」と説明しておいても、一人で動いて転んでしまうというようなことがしばしばあります。
わかってはいてもその場になると状況判断ができず、環境依存的に行動してしまう傾向があります。
記憶や失見当識(場所や時間などがわからなくなる)は軽いことが多いのですが、正解を得るまでに時間がかかるのが特徴です。
また病気の初期から手に触れた物をつかむ反射的な運動や、目の前にある物に手を伸ばしつかむ動作、指示されないのに相手の動作をまねる動作などを示すことがあります。』
(※PSPというのは難病の名称の略称。)

環境依存的に行動してしまう傾向というのは、義母に感じていた違和感(ADHDのような特徴)に似ているのではないかということ。

人が何かを話しているとき、義母に話しているわけではないのに、同じ言葉発しながらを横入りのようにして話し始めるということがたびたびあった。

そんなことが起こるたびに、私は口をつぐんで黙るようにしていたのだが、私が黙ると義母も黙るという。

何とも奇妙な現象に首をかしげるばかりであったのだ。

「これは一体何なんだろう」と。


そして難病となり、その難病のマニュアルを読んでいて思ったのが、PSPとADHDが似ているということであった。


でも似ているからと言って、関連性はあるのかと思って検索してみたら、こんな記事を見つけた。

パーキンソン病とADHDに共通点

PSPというのはパーキンソン病ではないが、酷似した難病だ。

そうか。神経伝達の障害が以前からあって、年老いてからはPSPになったということか。

たぶん、ではあるが……。

ドーパミンがうまく使えていない。そして前頭葉の機能障害。

ここにたどり着いて、「あ~」と大きく嘆息。

きっとこの人は、生まれたときから神経伝達の障害を持っていたのだと。


実は、できないことも多かっただろうと思う。でももともとの強い性格から、人にやってもらうことで乗り切ってきたのだろう。

人を傷つけながらも、何とかこれまでやってきたのではないかと思う。

家族が男だけだったということも、いい要因ではあったのだろう。言うことを聞いてくれる夫、息子を持って彼女はやってこられたのだ。

妙に腑に落ちるところにたどり着いた。


というわけで、この特徴を考えると心配事はたくさんあるのだが、私の知ったこっちゃない。いくら後手後手になろうとも義兄夫婦に介護をしてもらうしかないのだから。

とりあえず、何となくだけれど納得する事柄に出合ったということだ。


おしまい。

これは自分の覚書とするため、nice! とコメント欄は閉じます。

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