砧公園 [芸術・文化]
4月9日までということで慌てて行ってきました。「花森安治の仕事」展。
本来ならば、2月の暇な時期にせっせと美術館めぐりをしたいと思っていたのですが、外壁塗装工事なんて始めてしまったもので、全く出かけることがなく、ようやく4月に入って気温も上がってきたことで行動する気になりました。
そしてもう少しで終わるよという情報を得ていた花森安治さんの仕事展。
幼いころから「暮しの手帖」を読んで親しんできた私にとって、行かないわけにはいくまいと思っていたのです。
砧公園にある世田谷美術館。最寄りの用賀駅からてくてくと歩いて行きました。
桜が満開!
こんな遊歩道(車も通るけど)があります。
少し前に、夫T君に「花森安治の展覧会に行ってくる」と言うと、「花森安治のことが好きなのか?」と聞かれました。
「なぜ好きなのか?」と聞かれることがよくわからないのですが、好きか嫌いかを考えると、人としてはおそらく変人らしい雰囲気を醸し出しているので好きにはなれないと思います。なんだかヘンテコリンな恰好をされている方でしたよね。
でもやってきたことといえば、実に真っ当で筋が通っていました。広告を取らずに「雑誌」を出版するということ。スポンサーを排除することで、いま流行の忖度をする必要がありません。思い存分に自分たちのやりたいことができます。
そしてずっと庶民の立場になって物を考えていたこと。いまの復興相(政府)のように「被災者に寄り添って……」なんて言っているクセに寄り添っていない人たちとは違いました。
そこが素晴らしい。
暮しの手帖を「悪い」と言える人は、暮しの手帖によくない評価をされてしまったものを作った人や企業くらいではないかと思います。
共謀罪なんていう法案が通ったら、摘発されてしまうかもしれないような内容かもしれません。でもそれだけ影響を与えるような記事を書かれていた、雑誌を作られていたように思います。幼心に「面白い!」と思わせていましたから。
私は暮しの手帖の商品テストが好きで、毎号、そればかり読んでいました。あとはお料理の記事かなあ。編みぐるみを作る記事もあった気がします(作った記憶が^^;)。
そして実家にアラジンのブルーフレームがありました。それはこの商品テストが影響していたんだろうなと想像に難くありません。
母が「暮しの手帖」「太陽」「文藝春秋」を本屋さんに定期的に配達してもらっていました。なので、必ず家にはこれらの雑誌があったのです。私が赤ちゃんのときに「太陽」をぐちゃぐちゃにしている写真があることを考えると、その頃から見ていたわけですよね。ぐちゃぐちゃにしているけど(笑)
暮しの手帖は実に独特な風合いのイラストを載せていました。花森安治さんの手によるものと、幼少期は知るわけもなく、ずーっと後になって知りましたが、フリーハンドの味のある線は好みでした。たぶんああいう線の好みは刷り込まれたものだと、いまになって思うわけですが……。
展覧会では、暮しの手帖の表紙の数々が展示されていました。それを見て行くと、当初のイラストから写真が加わってくるのですが、写真を見てもその印象が変わらないのです。もはや花森流と言っても過言ではない出来。面白い。
被写体のレイアウトがこれまた面白くて、楽しい。やりたくなるよなあ。
展覧会には終わり間近だからでしょうか。たくさんの人が訪れていました。お年を召した方も多く、懐かしそうに見入る姿に感慨深いものがありました。戦中・戦後の動乱期を生き抜いてきた人かもしれないなと。
世田谷美術館のある砧公園の桜は満開で、お花見で続々と人も集まってきていました。
花森安治さんのお仕事と桜、いいものを見せてもらいました。
おしまい。
本来ならば、2月の暇な時期にせっせと美術館めぐりをしたいと思っていたのですが、外壁塗装工事なんて始めてしまったもので、全く出かけることがなく、ようやく4月に入って気温も上がってきたことで行動する気になりました。
そしてもう少しで終わるよという情報を得ていた花森安治さんの仕事展。
幼いころから「暮しの手帖」を読んで親しんできた私にとって、行かないわけにはいくまいと思っていたのです。
砧公園にある世田谷美術館。最寄りの用賀駅からてくてくと歩いて行きました。
桜が満開!
こんな遊歩道(車も通るけど)があります。
少し前に、夫T君に「花森安治の展覧会に行ってくる」と言うと、「花森安治のことが好きなのか?」と聞かれました。
「なぜ好きなのか?」と聞かれることがよくわからないのですが、好きか嫌いかを考えると、人としてはおそらく変人らしい雰囲気を醸し出しているので好きにはなれないと思います。なんだかヘンテコリンな恰好をされている方でしたよね。
でもやってきたことといえば、実に真っ当で筋が通っていました。広告を取らずに「雑誌」を出版するということ。スポンサーを排除することで、いま流行の忖度をする必要がありません。思い存分に自分たちのやりたいことができます。
そしてずっと庶民の立場になって物を考えていたこと。いまの復興相(政府)のように「被災者に寄り添って……」なんて言っているクセに寄り添っていない人たちとは違いました。
そこが素晴らしい。
暮しの手帖を「悪い」と言える人は、暮しの手帖によくない評価をされてしまったものを作った人や企業くらいではないかと思います。
共謀罪なんていう法案が通ったら、摘発されてしまうかもしれないような内容かもしれません。でもそれだけ影響を与えるような記事を書かれていた、雑誌を作られていたように思います。幼心に「面白い!」と思わせていましたから。
私は暮しの手帖の商品テストが好きで、毎号、そればかり読んでいました。あとはお料理の記事かなあ。編みぐるみを作る記事もあった気がします(作った記憶が^^;)。
そして実家にアラジンのブルーフレームがありました。それはこの商品テストが影響していたんだろうなと想像に難くありません。
母が「暮しの手帖」「太陽」「文藝春秋」を本屋さんに定期的に配達してもらっていました。なので、必ず家にはこれらの雑誌があったのです。私が赤ちゃんのときに「太陽」をぐちゃぐちゃにしている写真があることを考えると、その頃から見ていたわけですよね。ぐちゃぐちゃにしているけど(笑)
暮しの手帖は実に独特な風合いのイラストを載せていました。花森安治さんの手によるものと、幼少期は知るわけもなく、ずーっと後になって知りましたが、フリーハンドの味のある線は好みでした。たぶんああいう線の好みは刷り込まれたものだと、いまになって思うわけですが……。
展覧会では、暮しの手帖の表紙の数々が展示されていました。それを見て行くと、当初のイラストから写真が加わってくるのですが、写真を見てもその印象が変わらないのです。もはや花森流と言っても過言ではない出来。面白い。
被写体のレイアウトがこれまた面白くて、楽しい。やりたくなるよなあ。
展覧会には終わり間近だからでしょうか。たくさんの人が訪れていました。お年を召した方も多く、懐かしそうに見入る姿に感慨深いものがありました。戦中・戦後の動乱期を生き抜いてきた人かもしれないなと。
世田谷美術館のある砧公園の桜は満開で、お花見で続々と人も集まってきていました。
花森安治さんのお仕事と桜、いいものを見せてもらいました。
おしまい。
花森安治さんのことは「暮しの手帖」の編集者というくらいしかわからなかったのですが、
朝ドラ「とと姉ちゃん」や日曜美術館(特集されていましたね)で、こういう人だったのだと
わかりました。絵も多彩で、まさに花森流ですね。
小さい頃から「暮しの手帖」「太陽」「文藝春秋」が身近にある環境だったのですね。
我が家は父が「文藝春秋」をとっていましたが、私が読むことはほとんどなかったです。
そうそう暮になると母が付録の家計簿簿欲しさに「主婦の友」を買っていました^^
砧公園、懐かしいです。20代その近くの福祉作業所で働いていました。
元はゴルフ場だったとか緩やかな起伏のある広大な芝生のいい公園ですね。
by タックン (2017-04-09 09:53)
こんばんは。
私もタックンさんと同じで、花森安治さんの事は、とと姉ちゃんで知りました。
暮しの手帖や文芸春秋は父が愛読していたので、たま~に、ペラペラめくった
記憶はあるのですが、真面目に読んだことはなく、
今になって、「もっとちゃんと読んでおけばよかった・・・」なんて・・・、
そんな風に思う事が多いこの頃です^^;
こちらの桜は先週末にようやく満開になりましたが、途端に愚図ついた空模様。
明日は雷雨や突風の荒れた天気になるとか(-_-;)
by 東雲 (2017-04-09 22:17)
*タックンさま*
私も付録の手帳欲しさに「ミセス」を暮れに買っていたときがありました^^;
雑誌や本に関して、贅沢をさせてくれた(文句を言わなかった)母なので、
あまり好きではない人でしたが、この点についてはいまなお感謝しています。
暮しの手帖をずっと読んでいたくせに、花森安治さんを認識したのは、結構大人に
なってからでした。「こういう人だから成しえたことだったんだ」と。
朝の連続テレビ小説で取り上げられてよかったなあ。
砧公園は元ゴルフ場だったのですか。知りませんでした。いい環境ですよね。
桜がすごくきれいでした。
*東雲さま*
お父様が雑誌を読まれていたんですね。どんな感想を持たれていたんでしょうか。
興味があります。
花森安治さんの編集能力の高さは、やはり格別なものがあって、いまの編集者の
方々にぜひ勉強してもらいたいと思います。真似をしろと言うのではなく、信念ですねえ。
信念を持った雑誌、本を作ってもらいたいです。
でもスポンサーがね……。難しいのでしょうね。
今日はこちらは寒の戻りのようで寒いです。
変わりやすい天気で、体調を崩さぬよう。
*ネオ・アッキーさま*
ありがとうございます。
by toro (2017-04-11 08:42)