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巣篭り [芸術・文化]

ご無沙汰をしております。

1カ月以上放置していたら、広告が掲載されるようになってしまって、「あいや~」と思っていましたが、なかなか重い腰をあげられず。

PCを起ち上げるのもなんだか憂鬱な日々でして。(原因はわかっているんですよ。Windows10に無理やりアップデートされてしまうというのを聞いて、その作業を行わなければならんのかっ! と考えたら、本当に憂鬱で憂鬱で。使い慣れているものを変えるということが、年齢を重ねるごとに面倒になっていくという、それです、はい。で結局アップデートをまだしていないんですけどね。自動更新を阻止しております^^;)

新しいこと、違うことを始めるのに、大きな勇気が必要になってきたという情けなさ。

どうしたもんでしょうね。

そんなわけで、巣篭りならぬ、放置プレイが続き、いまに至ります。


とはいえ外出はしていました。写真が少したまっているのですが、これだけはまず……。

今年2月14日まで行われていた、東京都現代美術館での「オノ・ヨーコ展 YOKO ONO:FROM MY WINDOW」。

休日を利用して、夫T君が展覧会に行くついでに「深川七福神めぐり」もしたいと言い出したので、それに合わせて行ってきました。

本当は一人で行こうと思っていたんですけどね。なぜかというとT君はオノ・ヨーコさんが嫌いだから。

男性は嫌っている人が多いと思うのです。あのヨーコさんですからね。エキセントリックともいえるあの姿を見ると嫌な気分になるんだろうなと。

でも作品はとてもコンセプチュアルで、イマジネーション豊かだし、見ていて(読んでいて)面白い。若かりし頃、「グレープフルーツ」を見た(読んだ?)ときの感動たるや、凝り固まった思考が解き放たれるような感覚を覚えたものです。そのくらい私は影響を受けたのですが、男性であるT君にはなかなか理解されないというわけです。

なので、一人でゆっくりと行こうと思っていたのですが、まあいいや、T君も行く気になっているからせっかくだし、と思って。行ったのは1月17日でした。

清澄白河.jpg

清澄白河2.jpg

東京都現代美術館を訪れるのは初めてで、清澄白河駅を利用することも初めて。全く歩いたことがなかったところなので、七福神めぐりもしたことで、あの辺りの雰囲気をじっくりと味わうことができました。

ドリップコーヒーブームの火付け役「ブルーボトルコーヒー」の前を通ったり(←入ってない^^;)、ブリオッシュにジェラートを挟んで売っている「ブリジェラ」の前を通ったり(←食べてない^^;)、新しいお店がいろいろあって、面白いところでした。焙煎コーヒー屋さんがいくつかあって、その一つには入ってコーヒーをいただきましたが、そこも面白いお店でした。なんだろうなあ、この面白さは。清澄白河って、なにかそんな引力があるのか……と思って見たり。

そして七福神めぐりを終えて、ようやくオノ・ヨーコさん。

写真を撮ってもいいところで、パノラマ撮影です(クリックすると大きくなります)。
清澄白河3.jpg

清澄白河4.jpg

基本的に、ヨーコさんが使う言葉はポジティブなんですよ。深刻に受け止められそうな言葉も「ちょっと待って。視点を変えてみなさい。視線を動かしてみなさい」という意味を含めて読ませるのです。

「FROM MY WINDOW 」というタイトルに込められたものを考えると、「窓枠から見るものも、窓枠は同じだけど、見る人によって違うわよね」と言っているのだと思うのです。その上で、「深刻に受け止めることもできるけれど、そうではない見方もできるのよ」と言っているのだと。

これは初期の作品(ハプニング)からも感じられるもので、ジョンさんが作った「イマジン」もそこに影響されていると思っています。

「想像してみなさい」というわけです。

そんな一連の作品に触れていると、何だかやっぱり解き放たれる瞬間があって、「あ~頭を柔らかくしなくちゃいけないなあ」と思うのでありました。

エキセントリックにキーキー言っているようなお婆さまに見えるけれど、とってもやさしさに溢れていると、私は思っています。

「wish tree」。
清澄白河5.jpg

清澄白河6.jpg

ジョン・レノンの命日(現地時間では12月8日だけど)。祈る日にしましょうという、これもコンセプチュアル・アートの一つと言えます。

ジョン・レノンの名前は出さず、wish treeという名のもとに、下手な偶像崇拝にしないところもオノ・ヨーコさんらしいと思います。



ということで、久しぶりの更新はひとまず。



世界に平和を。lasting peace。


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nakasama

toroさんこんばんわ
ご無沙汰しております〜。^^;
便利だけど不自由な世の中ですね。
私も古いPCでないと写真の大きさが調整出来なくて、ブログの更新の仕方を忘れそうです。笑
皆SNSばっかりになっちゃう理由はココなんだなぁと、じわじわ感じています。
ネット社会が進んで仕事のスピードが年々めちゃくちゃ早くなっていて、ついていくの大変〜。
昨年のバタバタでつい申告をさぼってしまったので今年2年分の確定申告をしたりしてました。
(苦手な作業です。^^;)

オノヨーコ展に行かれたんですね?FBで行った友人が「意味がわからん」とつぶやいていましたっけ。^^
toroさんの解説でオノヨーコさんの作品を見たら、彼女もまた見方が変わるんだろうなぁ。

「グレープフルーツ」はもしかして萩尾望都さんなどが表紙を描いていた雑誌かな?
確か母体は「ペーパームーン」の新書館でした!なつかしや〜
↓これこれ^^;
http://mandarake.co.jp/information/2006/04/26/nkn10/index.html
by nakasama (2016-03-07 22:33) 

toro

*nakasamaさま*
こちらこそご無沙汰をしております~。
いやもう確かに月日の経つのが早くって、ネット社会の弊害なんですかねえ。
私は仕事もなく、ぼーっとしてました^^;
たまにツイッターで人知れずつぶやいたり……そんな感じでした。
そしてようやく一つ仕事が始まるので、ぼちぼち活動開始です。

オノ・ヨーコさんはもう少しじっくり見ていたかったです。
が、オットがいたのでねえ。これまたなんというか、気を遣うというか(笑)
それで「グレープフルーツ」は違うんですよ~。たしか60年代にヨーコさんが出した本で、
私は80年代前半に翻訳された「グレープフルーツ・ブック」というタイトルの本を
持っているんです。
いまは「グレープフルーツジュース」というタイトルで文庫が出ているみたいですね。

でもnakasamaさんのこの「グレープフルーツ」も覚えています! 懐かしい~。
森脇真末味さん! 読んでました。ひゃ~。どうされているんでしょうか。
この頃の玉三郎さんは美しくてねえ。じわじわいろんなことを思い出しました^^;

面白いことに、私の持っているヨーコさんの「グレープフルーツ・ブック」も
新書館が出版しているんですよ。たぶん同じ出版社だと思うのですが、
なんかこれはあったんでしょうね~。興味深いです^^
by toro (2016-03-08 19:17) 

東雲

おはようございます。

>新しいこと、違うことを始めるのに、大きな勇気が必要になってきた・・・

本当にそうですよね。
自分自身もそうなのに、母はきっと勇気を振り絞って、ここにやって来たんだろうな、
と、常日頃は母の気持ちに寄り添おうとしない冷たい私ですが、(笑)
チラッとそんな事を思った次第です^^;

東京都現代美術館、昔、娘と2人で男鹿和雄展に出かけた事を
懐かしく思い出しました。
私たちは東西線の木場駅からでしたが、初めての土地を歩くのって、
色々な発見があって楽しいですよね!
今年は少し前向きに、自分の時間を楽しむ工夫、努力をしようと思います。^^
by 東雲 (2016-03-09 10:24) 

タックン

こんばんは。
お久しぶりですね^^
toroさんのことですもの、巣篭り状態の中でも充実した日々をお過ごしだったのではないかと思います。
ビートルズを聴きだしたのがかなり遅く、オノ・ヨーコさんもどんな人か知らないまま今に至っています。
私もどちらかというと「エキセントリックにキーキー言っているようなお婆さま」のイメージがあるような^^
機会があったらオノ・ヨーコさんの世界 覗いてみたいと思います。
by タックン (2016-03-09 20:43) 

toro

東雲さま*
おはようございます。
最近、「勇気」というものをよく考えてしまっていて、例えば高梨沙羅さんのジャンプを見るたびに、あの飛び出す勇気はどこからきているのだろうと。
ただただ感服するばかりで、新しいことにチャレンジすることも、ジャンプのように飛び出す勇気を必要とするわけで、高梨選手のような勇気を出さないと……なんていうことを考えてしまっています。
朝ドラ「あさが来た」で言われた「ファースト・ペンギン」ですね。
何だかほんとにもう、最近勇気がなくて情けないです^^;

初めての土地を歩くのは楽しいですよね。そうそう木場駅も近くでした。
ドライブもいいのですが、やっぱり歩いてこその発見があるので、暖かくなったら、また出歩きたいです。

*タックンさま*
おはようございます。ご無沙汰をしておりました^^;
いや、あんまり外へ出てなかったです。なんだかやる気が出なくて、どうしようかなあとちょっと途方に暮れるときもあったりして。ぼーっとしている時間が長かったです。
ダメですよねえ。
オノ・ヨーコさんは、機会があったらヨーコさんの本を手に取ってみていただけるといいかなあ。
私の場合は、脳の使っていないところが刺激されるような気がして、いまも古いヨーコさんの本を読むと、脳のしわも伸びていくような感じがしています。
「視線を動かす、視点を変える」ということを思い出させてくれるので、ありがたい存在です。
ご本人にもお会いしたことがあるんですよ(ふふふ^^;)。

*大和さま*
ありがとうございます。

by toro (2016-03-10 10:22) 

nakasama

ああ、やっぱりオノヨーコさんの本でしたか^^;
グレープフルーツジュースをちょっと検索したらイマジンの歌詞のような、、、なるほど!
やっぱりすごい人ですね。
新書館は面白い本いっぱい出してましたよねぇ、あの頃は漫画とアート本を良く読んでいました。
いまは本を開く余裕もなくて情けないなぁと反省しています。
清澄白河の「チーズのこえ」という北海道チーズ屋さんでラターブルベールのはちみつが買えますよ〜♪
チーズもとても美味しいので、行く機会がありましたら覗いてみてくださいね〜^^
by nakasama (2016-03-12 18:57) 

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