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平和ボケ [プンプン]

『「平和安全法制」の概要 我が国及び国際社会の平和及び安全のための切れ目のない体制の整備(日付なし)』を読んでいました。併せて、日本弁護士連合会による『安全保障法制改正法案に対する意見書(2015年6月18日)』を読みました。

このふたつをなぜ選んで読んだかというと、政府の言い分に対して、「違憲である」と表明している専門家の、どの部分を違憲としているのかを、きちんと知らないといけないと思って選んだのです。

そもそも何のための「平和安全法制」なのか。正しくは「平和安全法制整備法案および国際平和支援法案」という法案で、平和安全法制整備法として10件、国際平和支援法(新規制定)が1件、合わせて11件の法を制定しようというものです。

それで、逃げるようですが、私は専門家ではありません。分析・研究はできません(できたとしてもものすごく時間がかかるだろうし、解釈(事例)を探す能力がないので無理です^^;)。ですから、読んで心情として出てきたものをここに記します。



読んでいるうちの浮かび上がってきたものは「平和ボケ」でした。直感だから正しいのではないかと思います(笑)

誰が平和ボケか。それは政府であり、官僚であり、賛成する人々の平和ボケが、これらの法案を成立させたのだと感じました。

なぜ平和ボケと思ったのかというと、まず根底に、恐らくですが、「こんな事態は起きるはずがない」とどこかで思っている人々なのだろうと思うからです。だからきな臭い法案でも大丈夫なのです。

そして被爆国である日本であるはずなのに、平和ボケだから、その被爆国であるということを忘却させているのでしょう。

戦争でどんな目にあったのか。聞かされていてもわかっていない。想像できない。わかんなくてもいいやと思っている。それが平和ボケのなせる業。

それがずっと考えてきた結論でした。

国会で与党の皆さんが、「いま差し迫る危険があって、この法案が必要なんだ」と。「ホルムズ海峡がうんたらくんたら」とよくわからないことを言う。ネトウヨさんたちは「中国が~、ロシアが~、北朝鮮が~」と、まるで日本に危機が迫っているように煽る。

それでこの法案が必要なんだと一生懸命語っていましたが、本当にそもそも日本という国のことをわかっているのか? と思います。

日本は戦争に負けたんですよ。原爆も落とされたんですよ。多くの日本人が先の戦争で死んでいるんです。

太平洋戦争での日本の戦没者は2,300,000人と言われています。私の暮らしている市は23万人ほどですから、この市に暮らす人の10倍の人数が亡くなったということになります。

そんな国が、なんでこのような法案を策定したのか? わけがわかりません。戦うことで平和が維持されるのかということを想像して欲しいと思いました。

敗戦国なのに。戦争が平和を維持させてくれなかったということを知っている国なのに。

「平和安全法制整備法」というのは、敗戦国が考える内容とは思えませんでした。

とにかく、「そもそも」がおかしい。日本という国が、どんな立ち位置なのか、それをきちんと考えないといけないのではないか。どうしたら世界への貢献ができるのか。そこから考え出すべきことだと思いました。

敗戦国であり、被爆国である日本がやるべきこと、ですよ。

この法案のなかで問題としなければいけないのは、よその国の争いごとに(後方で?)首を突っ込むようなことをできるようにしてしまう、その点が一番大きいと思います。

首を突っ込むようなことをし続けてきたのはアメリカです。そのアメリカがいままで首を突っ込んできた争いにいいことがあったでしょうか。

「教えて!goo」に教えてもらいました。アメリカが首を突っ込んだ紛争の数々。

・朝鮮戦争(対韓国・北朝鮮・ソ連・中国)
・国共内戦(対中華民国・中華人民共和国)
・中東戦争(対エジプト等アラブ諸国・イスラエル)
・キューバ危機(対キューバ・ソ連)
・ベトナム戦争(対南北ベトナム・中国・ソ連・フランス)
・ノリエガ将軍逮捕(対パナマ)
・グレナダ侵攻(対グレナダ)
・イラン革命(対イラン・イラク)
・ソマリア派兵(対ソマリア)
・湾岸戦争(対クウェート・イラク・サウジアラビア等)
・アフガン戦争(対アフガニスタン・パキスタン等)
・イラク戦争(対イラク等)

そしていまはシリア。

ウィキペディアを見ても、アメリカはどれだけ首を突っ込めば気が済むのか、と。

この紛争地域となった場所に暮らしていた人たちは、どうなったのでしょうかね。


全く想像力のない「平和ボケ」の人々が考えた法律なんですよ、結局。



この11件の法案は、読んでも読んでも、実は複雑にできていて、理解するのに苦労します。バラバラな案件を一度に成立させた弊害というのは、今後出てくると思いますし、結局は、いちいち解釈で突っかかることになると思います。

そこが野党の出番になるのではないかと思うのですが、どうでしょうか。

違憲法案だというのに、強行採決した、独裁政治とも言える自民党(与党)が、また勝手に決めていくことになってしまうのか。


国民は評価しないといけないと思います。


ここで、そもそもに戻ります。


「民主主義とは」? 「立憲主義とは」?

自民党(与党)が行ったことは、民主主義、立憲主義に反する行為であるということを忘れてはいけません。
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タックン

toroさんのプンプン、とても説得力があります。
そうなんだよね〜と ひとつひとつうなずきながら読ませていただきました。

今日の新聞の俳句欄に「憲法が死んだ日9月19日」というのがありました。
とにかくいまできることは、9月19日の出来事を忘れないことですね。
その思いを選挙に反映させることです。忘れまい!
by タックン (2015-10-20 22:49) 

nakasama

toroさんの記事に触れるたびに、雑事に追われ過ごしてる自分に
「ちゃんと考えないといかんよ!」と言われているようで本当にありがたいです。
ありがとうございます。
自分が納めた税金一文たりとも、軍事目的には使って欲しくないですもんね。
「国際平和支援」ていう意味をずっと考えていました。
難民受け入れの問題などは賛成なのだけど...
いろんな文化を受け入れられる土壌がない今の日本(特に宗教や食文化)というのもものすごく問題だとつくづく思ったりしています。
そう言う支援や協力って国の教育から変えて行かないとなのに、おかしなところにばっかりお金を使いやがってー!
by nakasama (2015-10-21 10:15) 

toro

*タックンさま*
本当に忘れてはいけないですよね。許してはならないとも思っています。
なんかこう「許すのが美学」みたいな感じがあるではないですか……。
「それは間違い」と肝に銘じているところです。
結局、性善説に傾きやすい性質であると、「許してあげようか」という気持ちが
出てきてしまうんですよね。人がいいというか、何というか。
それだけは、ダメ~と^^;
うっかり許して首を絞めることになるのではないかと危惧しています(←自分も含め)。
悪人ではないのに、悪人扱いをされることにも抵抗感があるし。
でも頑張らないと! 忘れてはいけないんです~。

*nakasamaさま*
「国際平和支援法」って、「国際社会の平和及び安全の確保のための、活動を行う諸外国の軍隊等に
対する協力支援活動等の実施」って書かれているんですよね。
軍隊等ですって。くらくらします……。「戦闘」が前提なんですよ~。ありえない。
安倍さんが「難民」について、国連の記者会見で返答していた内容にも、ぶっ倒れそうになりました。
台本がないと返答できない様子を見せたうえに、明らかに「難民」と「移民」を間違えているという。
難民は一時的な保護なのに。いつかは自分の国に帰るのに。
政府は、人権とか、人道支援とかもわかっていないんだろうなあ、と思っています。
ホント、嫌になちゃいますよね。教育は必要だあ。

*大和さま*
ありがとうございます。
by toro (2015-10-22 09:35) 

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