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ソチオリンピックを見て思ったあれこれ [スポーツ]

先日のソチオリンピックのことを書こうかと思います。

まずはしょうもない森喜朗さんの失言(!)

読んだ人も多いと思います。「あの子は必ずこける」といった発言。

そこだけを取り上げて、マスコミは恣意的だとか、そんな批判も一方でありましたが、では全文を読んでみたのか? ということ。

この失言報道の直後に全文を起こしている記事を読んでいた私は、憤りもなく失笑です。「全文はもっとひどい(失笑)」

失礼極まりない発言の数々で、なんだろうなあこの人は、と思いました。

おそらくオリンピックであるからこそなのでしょうが、参加選手を見ているのではなくて、参加選手=メダルであって、それは名誉であったり権利であったり、その部分にしか興味がない人なのだろうと感じました。

スポーツを見ずして、ってやつ。

こういう人がスポーツを広めるのに、財界等に太いパイプをもっているからと重用されるそうなのですから、スポーツ界も人材不足が否めません。早稲田のラグビー部に所属していたという記憶がありましたので、ちょっと調べてみたら4カ月で退部されていました(なんだ、こりゃ……^^;)。

語るに落ちるってやつですね。所詮その程度の人なんですよ。

なんか、このことに関して熱く語ろうと思っていましたが、時間が経つにつれ、あきれるという気持ちが強くなるだけで、ばかばかしくなってきました。

いつの間にか決定していた組織委員会の会長さんですから、どこでどううまく立ち入ったのか、想像するだけでうんざりします。日本ってえ国は、こんなことばかりになってきましたよ。

糾弾すべきマスコミもやる気がないようですし、なんだかなあって、遠い目になります。

竹田某氏の「メダルを囓るのは……」という発言も、首をかしげるばかりで、「あんたに言われたくないわ」と思った人もいるのではないかと思います。この私がそうです。

だいたいメダルを噛み始めたのは海外の選手からで、日本の選手が始めたことではないし、噛んでみせるのは、「メダルは硬い」と表現したいがためだったのではないか、と思っていました。

違うのかな? 

海外の選手がメダルを噛んでいるのを初めて見たとき、私は「これは彼らの文化みたいなものなんだろう」と思いました。日本だったら、「物を噛むんじゃない」と怒られそうですもんね。日本人の感覚からしたら「大切な物は噛むものではない」と。品がなく感じられるし、躾がなってないとも感じます。いずれにしても見ていてあんまり気持ちのいいものではありません。

だからといって、それは一人ひとりが感じていればいいことで、オリンピック選手のなかには囓らなかった人もいるでしょうし、サービス精神から噛んで見せた人もいるでしょう。

見た感じとしては気持ちのいいものではありませんが、喜びをそのように表現しても、それはそれでいいのではないかと私は思っています。

確かに、獲得したメダルは神聖な物かもしれない。でもね、「ほらー、メダルはちゃんと硬いんだから~!」って勢いよく噛んで見せてくれるなんか、微笑ましいことだと思うし、単純に「よかったね!」と思いますから。

それがたかだか、明治天皇のヤシャ孫だか何だか知りませんが、「またも何者かの笠を着ただけの人間には言われたかないわ」と、思ってしまうのは天邪鬼なだけでしょうかと。

元に戻りますが、森喜朗さんと竹田某氏が似ていると思いませんか?

品のない発言をする森さんと、メダルを囓るのは品がないと言う竹田某氏。

自分は品があると思っている竹田某氏と、品のあるなしがわかっていない森さんと戦わせてみたいと思ったりもしますが、でもこの2人はそっくりなんですよ。おそらく戦いにはならず、なあなあで終わると思います。メンタリティが同じだと思うから。

ではどこがそっくりかというと、まずは当事者ではない。単なる外野。

次になんらかの権威を笠にしている。

会長という肩書きと、天皇家の人間であるという肩書き(ついでにJOCの会長はお父さん)。

そして、いらんことを言う。

この3つで、もう十分にそっくり(笑)

あと物の言い方が上からというのもそっくり……。

見ている側はオリンピックを楽しむだけでいいんだと思うんです。要するに、選手たちの努力の賜を見守ればいいのだと。

それからゲームそのものを楽しむ。アイスホッケーとか、カーリングとか、チームで行うスポーツの駆け引きなんかは、見ていておもしろいですから。

何か言いたい人は多く存在するでしょうが、スポーツそのものと全然関係のないことで、あーだこーだと言う必要はないでしょ、と私は思うのです。

しかも、これがオリンピック組織委員会に関わる人であったり、お父さんがJOCの会長だったりする人だと思うと、「本当にこれでスポーツは普及するのかい?」なんて思ってしまいました。

自分の仲間内とか、家庭内だけで話していればいいお話です。



さて、実際の競技者に関係してですが、スノーボードのハーフパイプの選手のこと。

平野選手と平岡選手のメダルはよかったですね。この2人が、妙に淡々としていたのも見ていておもしろかったです。微笑ましかった。

思い出すのは、前回のバンクーバーオリンピックに出場した国母選手のことです。彼の態度や言動に対して、鬼の首を取ったようかのような叩き方を多くの人がしたのには驚きを隠せませんでした。

私ははっきり言って国母選手派でしたので、どうしてそんなに責められなくてはいけないのか、不思議で仕方がありませんでしたし、それを悲しく思って見ていました。(このことについてはブログでも書きましたが、擁護する人は少なくて、私もかなり押され気味でした^^;)。

その頃、スノーボードのハーフパイプの強い選手というのは、Xゲームで名を馳せた選手だということを知っていたので、国母選手は有望であるとわかっていました。

日本のマスコミはちょっとずれていて、W杯で強かった選手ばかりに注目していましたよね。トリノオリンピックでのことですが、成田童夢選手とか、今井メロ選手とか……。ずいぶんと、もて囃していたのを思い出します。その結果、あんなことになってしまいましたが……(彼らに対しても可哀想に、とは思いましたが、彼らの親御さんを知ると、なにをかいわんやという感じで、何とも^^;)。

そして叩かれまくった国母選手を慕う平野選手ですよ。銀メダリストになりました。手のひらをうっかり返しちゃった人とか、返したくても、うまく返せなかった人もいるかとは思います。

でも、国母選手は今回は、コーチとして迎え入れられていました。ある意味で英断でしょう。でも決めたのは競技をしている(していた)人だと想像できます。当事者はわかっているんですよ、結局。

格好がどうであれ、言動がどうであれ、スノーボードがうまい選手というのを。

以前にも書いていますが、うまく着崩しているじゃあないのと私は思いました。そして、あの場であんなに言われれば、「うっせーなあ」と言いたくなるのもわかる。本当は言っちゃいけないけど。

周りの大人が、気を遣ってあげればよかっただけの話なのに、あの叩き方はひどい。

さらに言えば、今回からかな……。スノーボードのハーフパイプとスロープスタイル、それからスキーのスロープスタイルというのもありましたが、出場している選手を見ると耳にはインイヤーヘッドフォンをつけているのに気づいたと思います。みんな、音楽を聴きながら滑っているんですよ。

「あら?」と思いました。オリンピックでもこれは許されているんだと。

解説者の話を聞いていると、「ファッションだから」と言います。「それを格好がいいと思ってスノーボードを始める人もいる」と。

「なるほどねえ」と私は思いました。スノーボードというのは、そういう競技なんですよね。目くじらを立てるほどのものではない。

そういえば、フィギュアスケートには、以前は技術を競うプログラムがあったはずです。いつの間にかなくなっていました。いまは音楽に合わせて演技をするだけで、ある意味ではアイスショーに近いものになってきています。

そのことを考えると、スノーボードのハーフパイプやスロープスタイルなどは、ショーのようなのかもしれないなあ、と。

タイムを競うわけではなく、審査員によってほとんどが採点で決まる競技というのは、そういう方向に行くのかもしれないと思った次第です。スポーツではあるけれど、一方でファッションであるということ。



国母選手については、昨年の12月18日(←Twitterでつぶやいたので何日かがわかる)にはこんな動画を見ていました。アディダス公式の紹介PV(発表は12月16日)。

お父さんも登場します。まあ、嫌いな人は嫌いでしょうが、私は好きなので、変わらずに国母君を擁護。


おしまい。
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nakasama

すっごいところを滑ってますね〜^^流石。
平野選手も平岡選手も話し方が国母選手にソックリ。
これはかなりリスペクトされてるんだな〜って思いながら2人のインタビューを見てました。笑。

震災後だったかな?
ご本人は登場しませんでしたけど、国母選手が支援してる活動や難病の友人のお話等を報道した番組がありました。
なんで当時こういう話をもっとしてあげなかったんだろうか?と思いましたが、当時は彼も若くて真っすぐで不器用だったんでしょうね、後輩たちは上手に振舞ってるのではないかな?

ソチの競技はアウトドアでの競技の選手達が生き生きとしていて、良かったです。アルペン競技をこんなに見ちゃったのは初めてでした。
いつも注目され期待されて重圧受けながら競技しないとならないノは気の毒ですね、またそれがオリンピックというものなんだろうけど...

森さん?肝心なところでいつも失言しとる人。。。
by nakasama (2014-03-07 10:40) 

toro

*nakasamaさま*
そうそう、インタビューを聞いて、似てる! と思っていました。
確かに国母君は不器用だったのでしょうね~。
でも本当に周りの大人が庇ってあげないといけないのに、叩かれ方が
ひどくて気の毒でした。
PVのなかに出てくるお父さんはいい感じでしたよね。
きっと彼を守っていたんだろうと窺えるところがいい感じで。
いい先輩をもって、今後も平野選手や平岡選手には頑張ってほしいと
思います。
私もアルペン系の競技が好きで、男子の滑降などはもう堪らないです^^;
ソチでは、滑降の選手も世代交代の時期を迎えていたようで、だいぶ
メダルを取る顔ぶれも変わってきていました。
やっぱりタイムを競うとか、そういうほうがおもしろいですわ~。

森さんは失言大魔王ですよね。サービス精神が旺盛なせいとはわかる
のですが、人を傷つけるような発言はダメだよねえ……って思います。
原発をゼロにしたら、東京オリンピックは開けないなんて発言も
あったなあ。原発推進派でもあるので、できれば更迭してほしい
と思うんですけど、無理なんでしょうねえ。
by toro (2014-03-07 19:09) 

toro

*makimakiさま*
ありがとうございます。
by toro (2014-03-07 19:13) 

めりっさ

スポーツ選手に対して上から目線の発言をする人って、もうなんて言うか…生理的レベルで嫌い!って感じです。
それにしても、一般の方でも「上から目線」の人がどんどん増えてるような気がするんだけど…。
森氏の場合は、立場が立場だけに、もう少し考えて…っていうか、しょせんその程度のことも判断できない人なのか…っていうか、ただあきれるばかりですけどね。
選手の皆さんには、結果にかかわらず、ともかく拍手とねぎらいの言葉を贈りたいです♪ だってすごいですよね、みんな!!
by めりっさ (2014-03-08 13:31) 

東雲

今回の冬季オリンピックは、
どうしたことか、私の中では盛り上がりに欠けました。
なので、徹夜して観戦することはなかったのですが、
選手の皆さんは、本当に頑張ってましたね。

私が印象に残っているのは、高梨沙羅ちゃんの気丈な姿です。
涙を堪えながら、きちんとインタビューに応えてて、グッときました。
それとはチョット意味合いが違いますが、平野君と平岡君のクールさにも、
“今時の少年”を感じ、それはそれで新鮮でしたね。
スノーボードを自由に楽しんでいる、という感じで・・・。

このオリンピックに限らず、いつも「はぁ?」と思うのは、
メダルを取ったり、活躍して注目を浴びた選手の事を聞かれて
「うちの息子だったらよかった」「うちの息子にしたい」等の
発言をするおばちゃんたち・・・。
「なんでやねんっ!」と テレビに向かってツッコミを入れてます^^;
by 東雲 (2014-03-08 21:25) 

toro

*めりっささま*
上から目線で物を言うということが、どんなに失礼かと気づいていない
んでしょうねえ。
だからと言って、上から目線でその人たちを糾弾するわけにもいかず^^;
難しいですよね~。
でも、選手に「税金を返せ」と言う人もいたようですが、森さんにような人に対して
「税金を返せ」と言ってほしいと思います。
組織委員会の人間の無駄遣いのほうに目を向けてほしいものです。
選手は皆頑張っているのだから~、って思います。

*東雲さま*
高梨沙羅さんにはぐっとくるものがありましたね。
あの小さい体で、一身に背負っていたものがあったのだろうなあと。
その後のW杯での優勝続きは圧巻です。ガンバっています。
葛西さんもよかった~^^

平野君と平岡君は、実に面白く見ていました。妙に冷静な受け答え。
でも一生懸命考えているみたいにも見えるし、気を遣っているようにも
見えると……。前回の国母君を反面教師にして、冷静さを失わなかった
ことによるメダル獲得だったのでしょう…と思います。

おばちゃんは、おばちゃんですから~(笑)
もしも実際に息子がいて、そんな発言をしているとしたら、実の息子に
失礼だと思いますけどね。ま~屈託がないということで^^;
by toro (2014-03-10 09:20) 

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