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カチバス [音楽]

カテゴリーを音楽としていいのかどうかだけど、音楽劇ということで、このカテゴリーでいいかな。

先日、本多劇場へ「Musical KACHI BUS」を観に行ってきました。
kachibus-1.jpg


本来であれば、芝居なるもの、あんまり好きではありません。なぜかというと、説教くさい、あるいは前衛的過ぎて何が何だかわからない、というのが多いので、さっぱり魅力を感じないのです。

ついつい観ていて、「あんたに説教されたくないわ」とか、「一体何を表したいんだ?」とか、心の中で文句を垂れてしまうのです。

お芝居のよさというと、ライブ感であるというのはわかるのですが、内容や出ている役者さんに非常に左右されるし、脚本家や演出家の腕にもかかっていますものね。

そう言うと、クドカンは好きなので、大人計画を一度は観に行ってもいいのかもしれませんが、三谷某さんは好きではないので、人気はあるようですが、一生観に行くことなないだろうと思っています。要するに脚本と演出にかかっていると。

そんな私がこのミュージカルなるもの……どちらかというと音楽劇といったほうがいい「カチバス」をなぜ観に行ったかというと、舞台となるのが十勝のバス会社の話だったから。

十勝好きの私が観に行かなくて、誰が観に行くんじゃいと(笑)

それと、主演がTEAM NACSの森崎博之くんだったから。

TEAM NACSのメンバー森崎くん以外は、ほとんど東京で仕事をしています。観ようと思えば、いくらでも芝居に出ているような感じなので、いつでも観られるような気がするのです。

ところが森崎くんは、どちらかというと今でも北海道で活躍をしている人。あまり東京には出てきません。なかなか観ることができないだろう人というのが一つの理由。

さらに、TEAM NACSのなかでも森崎くんが好きだから^^

「ガハハ」というおおらかな雰囲気が実にいい印象を与える森崎くんは、北海道では食育や農業のPRをガンガンと続けていて、何だか北海道の良心と言えるような人。もうね、北海道愛を一身に背負っているんですよ。とっても頑張り屋さんな感じ。

こんな番組もやっています。→森崎博之のあぐり王国

いやー本当にもうタイプなんですよ。夫T君とは真反対な感じですけどね……(笑)


それでこのKACHI BUS。

倒産寸前だった十勝国際バス(カチバス)をどうやって立ち直らせていったか。その社長となった森崎くん扮する「文太」の奮闘記です。実際に帯広にある十勝バスで起きたことを題材にしたお芝居でした。

実際の十勝バスはこちら→http://www.tokachibus.jp/

帯広に一人旅をしたとき、十勝バスを利用させてもらいました。そのとき、路線バスなのに、観光地へ行きやすい「日帰り路線バスパック」などが企画商品として売られていて、とても便利に感じたことを思い出します。そして私と同様に一人旅であるだろう女性も何人か利用している姿を見ています。

ありがたい商品だったなあ、とそのときは思っていたのですが。

今回、このお芝居で、そういった企画商品が生まれるまでの背景を知ることができて、妙な感動を覚えました。

会社を立ち直らせるなかで、懸命にお客さんのことを考えた結果生まれた商品だったということ。お芝居を観なければ知らずに終わっていました。

それから、バスに乗っていて思ったことなのですが、通常は大きなショッピングセンターの場合、敷地外にバスの停留所があって、そこからかなり歩かないとショッピングセンターに入れないということが多いと思います。ところが、十勝バスはショッピングセンターの敷地にぐんぐん入って行って、お店の正面玄関の前にバスを横付けしたのです。

「あれ?」と思いました。「北海道だから、雪の多いときを考えて、ここまでバスを乗り入れるのかな」と。

いやいや、そうではなかったようです。これも十勝バスで働く人の考えが反映されていたと、お芝居を観てわかりました。

なるほど、と。

そんな便利な十勝バスになる前は、倒産寸前となるほどバスを利用する人が少なく、にっちもさっちもいかなくなっていたようです。

お芝居はそこから始まるのですが、経営を再建するために奮闘する若き社長に扮する森崎くんが、実際の個性をそのままに熱く暑く演じるのですよ。

森崎くんにぴったりのお話でした。

北海道愛、十勝愛が充満していて、気持ちがいい。笑いあり、涙あり、ですよ。

出演している役者さんも、ほとんど北海道出身の人を起用していて、そんなところでも入り込む感じがあるのかもしれません。

気持ちがとてもこもっていて、本当に心地のいいお芝居でした。

ちょっとひっかかったのが、「ドラッカー理論に基づいて」っていうところだけかな。実際でもドラッカーの考え方を用いて、経営を立て直したのかもしれませんが、これを表に出すと、どうしても固有名詞にありがちな違和感を覚えてしまい、これは要らなかったのではなかろうかと思いました。つまり、ドラッカーの宣伝ではないんだからと。

でも、楽しめたお芝居だったので、これ以上は文句を言いません(笑)



本多劇場での公演は終えて、次は札幌、帯広での公演が残っています。札幌・帯広の劇場はパイが大きいので満席になるのかどうかというところのようです。

「帯広に来られるなら、帯広に来て、また観てください」と言っていたほどでしたからね。



私も帯広に行けるものなら行きたいと思いましたが、その少し前に函館・札幌の親戚に会いに行く予定にしているので、連荘で北海道に行くこともできないし。


ちょっと残念ですが、観られる人はぜひ観てほしいと思ったお芝居でした。(ただし、北海道好きな人に限る……かな^^;)


おしまい。
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コメント 4

東雲

私も芝居、というかミュージカルは苦手!と ずっと思っていました。
でも、まだ千葉に居た頃に、若い友人に誘われて
“ミスサイゴン”を観てから、その思いが少し変わった気がします。
そして、北海道は 大・大・大好きです!
・・・と偉そうに言えるほど行った事はありませんが、
移住したいと思うくらい好きです。

でも、KACHI BUSも、TEAM NACSも、森崎博之君も知りませんでした。
ごめんなさい_(._.)_
DVDとかにはならないのでしょうかね・・・?
こういう時にいつも思うんですよね・・・
関東が良かったな~、なんてね!(^_^;)
 
toroさん、また北海道に行かれるのですね?
いいなぁ~~!^^
by 東雲 (2014-01-14 22:19) 

toro

*東雲さま*
私もミュージカルはとくに苦手なのですが、このお芝居はミュージカルに
ありがちな「どうしてそこで歌う?」というなことが少なく、とっつきやすかったです。
森崎くんは真面目で熱い男なんですよ。そこはかとなくユーモアがあり^^
暑苦しいという感じもしますが、このお芝居はぴったりマッチしていました。
帯広…十勝を知っている人が見たら、共感することうけあいだと思います。
DVD化されるかなあ。

このくっそ寒いときに、姉と北海道に行くのですけどね…。
年老いた親戚がいて、やっぱり体調を崩していたりして、会える時に
会っておかなくてはいけないと思って、行ってきます!
ふふふ、あと美味しいものを食べに……。それまでダイエット…^^;

*makimakiさま*
ありがとうございます。
by toro (2014-01-15 10:01) 

nakasama

KACHI BUSはチョロQ付きですか?かわいいですね。
見に行く理由がtoroさんらしくて素敵です。^^
本多劇場懐かしいなぁ〜。
学生の頃から数年間、結構通いましたっけ、
夢の遊眠社や天井桟敷などは友人が舞台美術を手伝ったりしていたのでチケットをとってもらったり、何だかわからないのに妙に感動しちゃってやみつきになっちゃうのが舞台でした。
「前衛的過ぎて何が何だかわからない」系が好きだったのね(笑)
そこに足を運ばないと役者さん達の生で発する何かを感じられないとは思うんですが、数年前に天王洲で宮元亜門を見てガッカリしてから最近のお芝居はぜーんぜん見てないですわ〜

今年も雪の北海道に行かれるんですね^^楽しんで来てくださいねー!
by nakasama (2014-01-15 10:25) 

toro

*nakasamaさま*
相変わらずな理由付けで^^;
十勝はなかなか観光のしづらいところなんですよ。
それを思うと、お芝居になったカチバスが知られれば、観光をする人も
増えて、十勝も潤うよなあ~なんてことも考えてしまいました。
演劇人気っていつからだったんでしょうね。
私も学生時代に芝居だけでなく、舞踏も観に行きました。
これまた何だかわからなくて帰ってくるんですけどね……(笑)
結局、ライブを観に行くのは音楽の方へ傾き、ライブハウスに通う人になりました^^;
宮本亜門~。あ~。東京オリンピックの演出はやめてほしい人の
一人ですわ……。

雪の北海道。天候が好転することを祈りつつ、行ってきます!
by toro (2014-01-16 12:13) 

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