霊験あらたかに日向薬師 [旅話]
年末年始があっという間に過ぎて、年末も年の暮れらしくないと思っていたが、年始もお正月らしくないような気がして、妙な違和感を覚えている。何でだろうなあ。改まった感じがしない。
仕事始めとなり、世間的にはもう動き出しているのだから、そうそうお正月気分でいられるわけでもなく、当たり前といえば当たり前なのだろうが…。そうか、私に目標がないせいか(笑)
猫のD君の後継猫を探し始めようかと、里親募集をのんびりと眺めている。
D君には本当に申し訳なかったのであるが、純血種の猫の体の弱さを目の当たりにして、いたたまれない気持ちを抱き続けていた。獣医さんとの会話でも「次はミックスを」と言われていて、「もしも純血種がどうしても飼いたいと思うのなら相談してください」とまで言われた。その会話の記憶が壁になってしまっていて、どうしても次に進めない、、。
実は2回ほどピンときて、里親を募集している人のところへ問い合わせをしてみたのだ。
一匹は猫のH君似。H君の最期は猫エイズだったのだけど、チンチラとシャムのミックスの猫で13歳でこの世を去った。実家ではいつも枕を一緒にして寝ていた子だったのだ(問い合わせをしたときは気づかなかったのだが、夫T君に言われ「H君似」であることに気がついた)。
もう一匹は、D君似。写真を見た瞬間、「あ、D君!」と思ってすぐに問い合わせをした。
しかしながら先の猫ちゃんは、一足違いで里親さんが決まってしまい、後の猫ちゃんは、私のメールがスパムメールに振り分けられてしまい、うまくやりとりができないうちに他の里親さんが決まってしまった。
つまりは縁がなかったということなのだろう。タイミングも合っていないということなんだと思う。
こんなことがあって、気持ちも凹みがちなのだが、そんなこともあるんだね。割り切らなくちゃ。
そして長い目でD君後継猫を探そうかと思う。
さて、そんなわけで年が明けても凹み気味であるが、そんなことは言っていられない。いくら今年は頑張らないと言っていても、生きていくうえでは、知恵と工夫、人との付き合い、心の支え、というのは必要なものだ。ただのんべんだらりと生活しているだけでは何も変わらないし、生まれない。
てなことで……。
あんまり関係ないが^^; 唐突にT君と伊勢原にある「日向薬師(ひなたやくし):宝城坊」に行って来た。ご本尊は「薬師如来」のお寺。以前は12年に一度「寅年」にご本尊を開扉していたところで、寅年にはご利益が(たぶん)あるお寺である。(現在は、お正月の三が日、初薬師の1月8日、4月15日の大法会にはご開扉している。)
朝、T君がいきなり「日向薬師ってさ、虚空蔵菩薩がいるよね」と言い出した。虚空蔵菩薩といえば、丑と寅年生まれの守り本尊。「ほおお、それはそれは…」と言う私。
「行ってみるか」
「そうだね」
それだけではなく、前述しているように私の記憶の奥底に「日向薬師は寅年に関係がある」というのがあって、即座に行動を開始したのであった。
車を走らせること小一時間。バスの停留所にある駐車場へ車を止めた。
歩き始めると…おおお、結構な山道。T君がひーひーと呼吸を乱しながら、「こんなところだったけっかなあ」と言っている。
私も大昔行ったことがあったような気がしたが、山の中という印象があったので、「そうじゃないの?」と呑気に応えていたけれど。こんな道が続く。
途中、山門の仁王像がお出迎え。
「あ」だ!
「うん」だ!
そしてヒーヒーハーハーの末に辿り着いた本堂。
茅葺の屋根が立派だ。
ご本尊の薬師如来というのは、『大医王仏ともいわれ、除病延寿、衣食満足等の十二の誓願を持ち衆生の病患を救い、光を失った眼に天来の光を授け、法薬を与えるなど、諸悪病を除くばかりか、除産苦、求子、返呪詛等の七難を除去してくださる等、現実的な利益をお与えになる仏さま』なのだそうだ。
素晴らしい。深く頭をたれるであるよ。
そして、もう一つのお目当ての虚空蔵菩薩。幹が空洞になった霊樹の中に祀られている。
空洞でもいまも息づいている樹木で、上を見上げると青々とした葉を見ることができる。
虚空蔵菩薩の前には、寅。
丑。
ちなみに、私たち姉妹は姉が丑年生まれで、私は寅年生まれという、丑寅の鬼門に生まれている。あまりに強い姉妹を生んでしまった母は、ある人に「子どもたちが強すぎて親が早死にする」と言われたことがあったそうだ。
「何もそんなことを言わなくても…」と思うが、案の定、父は42歳という年齢で早くに他界し、母も72歳ではあったが、いまの時代では早いほうになるだろう。強すぎる子どもを持った運命というのか…(笑)
とはいえ、姉はバリバリと働き活躍する女になったが、私は何だかわからない人間になり下がり、大して強くもないじゃんと思い、これはいかがなものなのだろうかと思ったりもする。
閑話休題。
この日向薬師の梵鐘も立派で、こちらでも茅葺屋根が。
梵鐘は国の重要文化財なんだそうである。
樹齢800年と推定されている2本杉もある。
足利 基氏がこの杉に幡をかけて平和と五穀豊穣を祈ったそうである。
突如わいた日向薬師行きではあったが、霊験あらたかな場所への散策となり、私としては珍しく(!)有意義な時間を過ごす結果となった。
何だか不思議な満足感があったんだ。うまい言葉が見つからないが。
帰り道、伊勢原農協の直売所を発見。
うふふ、アイコちゃんがあるわ。
葉つきレモンを発見。
伊勢原でレモンができるのか、と感動。
春らしいスイセンの花も購入した。
その他、大根とか京芋とか買ったけど、さすがは伊勢原。農作物が豊富だった。やっぱり神奈川県は狭いようで広いわ~。
そんなこんなの楽しい休日。
おしまい。
仕事始めとなり、世間的にはもう動き出しているのだから、そうそうお正月気分でいられるわけでもなく、当たり前といえば当たり前なのだろうが…。そうか、私に目標がないせいか(笑)
猫のD君の後継猫を探し始めようかと、里親募集をのんびりと眺めている。
D君には本当に申し訳なかったのであるが、純血種の猫の体の弱さを目の当たりにして、いたたまれない気持ちを抱き続けていた。獣医さんとの会話でも「次はミックスを」と言われていて、「もしも純血種がどうしても飼いたいと思うのなら相談してください」とまで言われた。その会話の記憶が壁になってしまっていて、どうしても次に進めない、、。
実は2回ほどピンときて、里親を募集している人のところへ問い合わせをしてみたのだ。
一匹は猫のH君似。H君の最期は猫エイズだったのだけど、チンチラとシャムのミックスの猫で13歳でこの世を去った。実家ではいつも枕を一緒にして寝ていた子だったのだ(問い合わせをしたときは気づかなかったのだが、夫T君に言われ「H君似」であることに気がついた)。
もう一匹は、D君似。写真を見た瞬間、「あ、D君!」と思ってすぐに問い合わせをした。
しかしながら先の猫ちゃんは、一足違いで里親さんが決まってしまい、後の猫ちゃんは、私のメールがスパムメールに振り分けられてしまい、うまくやりとりができないうちに他の里親さんが決まってしまった。
つまりは縁がなかったということなのだろう。タイミングも合っていないということなんだと思う。
こんなことがあって、気持ちも凹みがちなのだが、そんなこともあるんだね。割り切らなくちゃ。
そして長い目でD君後継猫を探そうかと思う。
さて、そんなわけで年が明けても凹み気味であるが、そんなことは言っていられない。いくら今年は頑張らないと言っていても、生きていくうえでは、知恵と工夫、人との付き合い、心の支え、というのは必要なものだ。ただのんべんだらりと生活しているだけでは何も変わらないし、生まれない。
てなことで……。
あんまり関係ないが^^; 唐突にT君と伊勢原にある「日向薬師(ひなたやくし):宝城坊」に行って来た。ご本尊は「薬師如来」のお寺。以前は12年に一度「寅年」にご本尊を開扉していたところで、寅年にはご利益が(たぶん)あるお寺である。(現在は、お正月の三が日、初薬師の1月8日、4月15日の大法会にはご開扉している。)
朝、T君がいきなり「日向薬師ってさ、虚空蔵菩薩がいるよね」と言い出した。虚空蔵菩薩といえば、丑と寅年生まれの守り本尊。「ほおお、それはそれは…」と言う私。
「行ってみるか」
「そうだね」
それだけではなく、前述しているように私の記憶の奥底に「日向薬師は寅年に関係がある」というのがあって、即座に行動を開始したのであった。
車を走らせること小一時間。バスの停留所にある駐車場へ車を止めた。
歩き始めると…おおお、結構な山道。T君がひーひーと呼吸を乱しながら、「こんなところだったけっかなあ」と言っている。
私も大昔行ったことがあったような気がしたが、山の中という印象があったので、「そうじゃないの?」と呑気に応えていたけれど。こんな道が続く。
途中、山門の仁王像がお出迎え。
「あ」だ!
「うん」だ!
そしてヒーヒーハーハーの末に辿り着いた本堂。
茅葺の屋根が立派だ。
ご本尊の薬師如来というのは、『大医王仏ともいわれ、除病延寿、衣食満足等の十二の誓願を持ち衆生の病患を救い、光を失った眼に天来の光を授け、法薬を与えるなど、諸悪病を除くばかりか、除産苦、求子、返呪詛等の七難を除去してくださる等、現実的な利益をお与えになる仏さま』なのだそうだ。
素晴らしい。深く頭をたれるであるよ。
そして、もう一つのお目当ての虚空蔵菩薩。幹が空洞になった霊樹の中に祀られている。
空洞でもいまも息づいている樹木で、上を見上げると青々とした葉を見ることができる。
虚空蔵菩薩の前には、寅。
丑。
ちなみに、私たち姉妹は姉が丑年生まれで、私は寅年生まれという、丑寅の鬼門に生まれている。あまりに強い姉妹を生んでしまった母は、ある人に「子どもたちが強すぎて親が早死にする」と言われたことがあったそうだ。
「何もそんなことを言わなくても…」と思うが、案の定、父は42歳という年齢で早くに他界し、母も72歳ではあったが、いまの時代では早いほうになるだろう。強すぎる子どもを持った運命というのか…(笑)
とはいえ、姉はバリバリと働き活躍する女になったが、私は何だかわからない人間になり下がり、大して強くもないじゃんと思い、これはいかがなものなのだろうかと思ったりもする。
閑話休題。
この日向薬師の梵鐘も立派で、こちらでも茅葺屋根が。
梵鐘は国の重要文化財なんだそうである。
樹齢800年と推定されている2本杉もある。
足利 基氏がこの杉に幡をかけて平和と五穀豊穣を祈ったそうである。
突如わいた日向薬師行きではあったが、霊験あらたかな場所への散策となり、私としては珍しく(!)有意義な時間を過ごす結果となった。
何だか不思議な満足感があったんだ。うまい言葉が見つからないが。
帰り道、伊勢原農協の直売所を発見。
うふふ、アイコちゃんがあるわ。
葉つきレモンを発見。
伊勢原でレモンができるのか、と感動。
春らしいスイセンの花も購入した。
その他、大根とか京芋とか買ったけど、さすがは伊勢原。農作物が豊富だった。やっぱり神奈川県は狭いようで広いわ~。
そんなこんなの楽しい休日。
おしまい。
頑張らない、という目標があってもいいですよね。
by もりけん (2010-01-11 01:43)
本堂も鐘楼堂も茅葺きって・・・なかなか趣きのある寺ですね。
ひ~ひ~言いながらなんで、余計にありがたみが増すような気がします。
そうそう、toroさんが凛々しい? と言っていたソマリの猫も、
やっぱり慢性病を抱えて、大変そうなの。
ブリーダーの近親交配? ちゃんとした所だと思っても・・・あるみたい?
いいご縁がありますように!
by こぎん (2010-01-11 08:11)
*もりけんさま*
頑張らないというのもアリかな~って思って文字にしたんですが…。
頑張らなければその分期待もしないし、身の丈に合った生き方が
できるかな…という願望です^^;
*こぎんさま*
そうなんですよ。どちらも茅葺とは、と思いました。
そしてこんなところにも「国の重要文化財」があるのか!
…という感じのところなんです^^;ひーひー言いながらが、よかったんですね。
あ~やっぱりあのソマリちゃんも慢性病持ちでしたか。
うちのD君の場合、獣医さんのクセに新米ブリーダーだったので、
信頼していたけれど、こんな結果となってしまって。
もうこの獣医さん、ブリーダーを辞めたみたいです(正解ですよね)。
D君には可哀相なことをしたと後悔ばかりで…。
いい出会いがあるといいのですが。
by toro (2010-01-12 08:40)
へぇ〜、大山の近くにこんなお寺があったんですねぇ〜?
知らなかった、虚空蔵菩薩さま・・・興味深いです。
今度行ってみたいです。
そうそう、本堂までの道のりってちょっと大変なくらいの方がありがたい気持ちになりますよね。^^;
マフラーの色がそれぞれにぴったりで顔がゆるんでしまいましたわ〜。
きっとご縁のある猫ちゃんが後に控えておられると思いますよ〜。
by nakasama (2010-01-12 09:51)
*nakasamaさま*
そうなんですよ。大山といえば阿夫利神社ですが、日向薬師というのも
地元の人には知られているお寺です。
私は丹沢山系には、小・中・高と遠足で何度も登らされているので、
親しみというか憎しみ(笑)もあって、思い出深いところなんですわ~。
日向薬師の本堂へは裏手にも駐車場があって、ひ~ひ~言わなくても
車で行けるので、そちらがオススメです^^;
ねえ、寅の黄色のマフラーはいかしていますよね。
いや~本当にD君後継猫のご縁がありますよ~に。
by toro (2010-01-12 16:05)
やっぱり、家族になるって「縁」ですよね。
それは、きっと赤い糸で結ばれているわ。
ある日、道端の子猫を見染めちゃうかもしれないし・・・・
今年は、きちんと初詣をしてないので、toroさまのところで少しお参りを。
茅葺の屋根が重厚な雰囲気を出していますね。
体のあちこちが痛いので、お出かけと言ったら温泉しか頭に浮かびません。
by mamire (2010-01-12 20:25)
*mamireさま*
そうですよね、縁ってありますよね。
いつか目の前にふと現れるのではないかと、期待しています^^;
ここは薬師さんなので、mamireさんにもご利益がありますように。
温泉も行きたいですねえ。芯から温まりたいなあ。
by toro (2010-01-13 08:16)
霊験あらたかに惹かれて。。(^^;;
ひーひー言って最近登ってません。
あ、ひーひー、雪かきはしました(^^;;
神宮詣だけでさっぱりしてるのは
道民気質なのかしら。。行くなら
ご来光を海か山で迎えたい、いつか。。と
思ったり。
D君の後継にゃんですか。。やっぱり
運命の赤い糸がどこかに繋がってますよ。。
きっと。。
by ケイクス (2010-01-14 23:31)
*ケイクスさま*
さっぱりしているのは道民気質だと思います^^;
道民のそこがいいんですよ~。
何度も初詣はしつこいと思いますもん(笑)
というか、初詣自体…いや、これを言ったら罰が当たりますね~;;
後継にゃんは、気長に待とうと思っています。
ありがとうございます^^
by toro (2010-01-15 09:06)